WHILL社と吉備国際大学、地域社会の未来を見据える
WHILL株式会社と吉備国際大学が新たな産学連携を開始し、すべての人々がアクセスしやすく住みよい地域社会を共同で築く取り組みが始まります。この取り組みは、介護福祉から観光、地域づくりに至るまでの多様な分野で、免許不要の近距離モビリティ「WHILL」を活用して行われる予定です。意外にも、革新的なアプローチが取り入れられ、座学だけでは得られない五感を活用しながら、自分ごととして地域の課題を考えます。
WHILLが導く新たな地域づくり
この連携事業の初めとしてキャンパス内でのウィル体験や講義の実施が計画されています。特に2025年の2月12日には、紺屋川エリアをウィルで探索し、誰もが気軽に移動できる未来の街のイメージを体感するイベントが行われます。地域における高齢化や過疎化が進行する中で、移動に関するインフラやサービスの重要性が高まっています。
そんな中でWHILL社は、日常の中で誰もがウィルに乗って近距離を移動できる環境づくりに努めてきた企業です。2012年の創業以降、なかなか移動が難しい方々に寄り添い、「移動」は生活の質を向上させるための重要な要素であることが認識されてきました。この新たな取り組みでは、吉備国際大学と連携し、実践的に学びながら多様な視点から地域課題に取り組みます。
キャンパス内でのウィル体験
具体的な活動として、「フリーウィル」が導入されます。これは、学部や学科に関わらず誰もが自由にウィルを利用できる機会を提供するもので、看護学やリハビリテーション学の学生たちは、ウィルの特性を活かした研究や実習を行います。
特に、電動車椅子という従来の枠組みから脱却し、外出支援ツールとしての新しい視点を学ぶことで、生活の質を向上させる方法を模索します。さらに、経営社会学科の学生と協力し、ウィルの持つ新たな価値を広報視点から考察し、市場における認知度向上を図る施策も進めます。
インクルーシブな地域づくりの推進
高梁キャンパス近隣には、名所である紺屋川美観地区や武家屋敷などがあります。これらの場所をウィルでめぐることによって、観光やまちづくりの観点から、インクルーシブなモビリティサービスの必要性と、その効用を自ら体験する機会が設けられます。このように、多面的な取り組みを通じて、今後の地域社会においても当たり前に近距離モビリティが実装される社会を目指し、積極的に活動していく方針です。
- - 国土交通省が提唱する「ウォーカブル」な街の実現に向けた取り組みを通じて、地域までも歩きやすく、誰もが楽しめる空間を整えることが狙いです。さまざまな立場の人々や関係者と連携し、有意義な活動を進めることで、未来を形作る新たな一歩を描いていきます。
会社概要
WHILL社は2012年に設立された企業で、「すべての人の移動を楽しくスマートにする」を使命に、近距離移動のプロダクトを提供してきました。さまざまなモデルのウィルを通じて、全国で多くの人々に手軽な移動体験を提供し、特に電動車椅子規格としての特性を生かして、誰もが利用しやすい環境づくりを支援しています。これからも、さまざまな場所での移動が快適に行える社会を実現するため、地域との連携を深めてまいります。