アドダイスとT2が挑む!自動運転トラックの眠気リスク検知実証実験
株式会社アドダイスと株式会社T2が、トラックドライバーを対象に実施した自動運転トラックの眠気リスクを捉える実証実験が話題になっています。これまであまりなかったこの取り組みは、物流業界でのドライバー不足問題に向き合い、運転中の安全確保を目的としています。
1. 背景と目的
物流業界は近年、深刻な人手不足に直面しています。特に、長距離トラックのドライバー不足は重大な課題であり、そこで自動運転技術が注目されています。T2は、自社開発の自動運転トラックによる幹線輸送サービスを立ち上げ、その実現に向けて積極的に試みを進めています。2025年までにはレベル4の自動運転トラックでの運行を目指していますが、安全に運行を行うためにはドライバーや運行に関わる人の健康管理が不可欠です。
一方、アドダイスは「予兆制御AI」を駆使し、ドライバーの眠気リスクを検知する「眠気スコア」として活用しています。この技術により、運転中の健康起因の事故を未然に防ごうとする試みです。実際、本実証実験により、自動運転中のドライバーの眠気を30分先に予測する技術が試されています。
2. 実証実験の概要
実証実験は2025年の3月から5月を予定しており、関東から関西にかけての高速道路の一部区間(約500km)において行われます。具体的には、T2の自動運転トラックに乗車したドライバーが、測定用のスマートウォッチを装着して走行し、心拍数などのバイタルデータが解析されます。このデータを基にAIが眠気リスクを予測し、運行管理者にスコアとして提示される仕組みです。
もし眠気スコアが一定の閾値を超えると、アラートが発報され、運行管理者とドライバーに通知が送信されます。これにより、運行中に適切な対策を講じることが可能になります。
3. 期待される効果と今後の展望
この実証実験から得られるデータは、ドライバーの運転パターンによる眠気や疲労の変化を分析することにより、物流業界における安全性の向上に寄与することが期待されています。アドダイスはAIの精度を向上させるため、実際の運転とは異なる自動運転環境下でのドライバーの心身の状態を確認し、ドライバーからのフィードバックをもとに安心して運転できる環境づくりに努めています。
実証実験を通じて、物流業界の快適な未来に向けて一歩を踏み出した両社の取り組みは、今後の自動運転トラック運行における安全性や効率性を大きく向上させる可能性があると言えるでしょう。
4. 企業概要
株式会社アドダイス
住所:東京都台東区外神田6-3-6 MKビル3F
代表者:伊東大輔
設立:2005年
事業内容:AIを用いた業務管理サービス提供
公式サイト
株式会社T2
住所:東京都千代田区内幸町2-2-3 日比谷国際ビル
代表者:森本成城
設立:2022年
事業内容:自動運転システム開発及びそれに関連するサービス
公式サイト
このように、アドダイスとT2が連携して進める自動運転トラックの眠気リスク検知実証実験は、今後の物流業界に大きな影響を与えることが期待されます。安全で効率的な運行を実現するために今後の動向に注目です。