リサンキズマブに関する新情報
2025-10-29 14:17:06

アッヴィ、リサンキズマブの小児用法追加承認申請を発表

アッヴィ合同会社は、リサンキズマブと呼ばれる生物学的製剤について、既存治療で効果が不十分な小児の尋常性乾癬、乾癬性関節炎、膿疱性乾癬、そして乾癬性紅皮症に対し、用法と用量の追加承認を申請したと発表しました。リサンキズマブは、インターロイキン-23(IL-23)のp19サブユニットに結合してその作用を選択的に阻害することにより、乾癬の症状を改善する効果が期待される治療薬です。

乾癬について


乾癬は、慢性的な炎症性皮膚疾患であり、全身に赤い盛り上がった発疹が現れ、銀白色の鱗屑が付着することが特徴です。この疾患は国内では約43万人が影響を受けていると推定されており、小児においても一定の割合が存在します。特に0~9歳では0.8%、10~19歳では1.8%の患者が報告されています。

乾癬は、皮膚の見た目に大きな影響を及ぼすことから、社会生活や学校生活において患者に精神的な負担を強いる要因となっています。また、小児期に發症した乾癬は成人期まで続く可能性が高く、その間に肥満や高血圧、さらには精神的な問題に結びつくことがあるため、早期の適切な治療が求められています。

治療選択肢の現状と新たなニーズ


成人の乾癬患者に対しては多様な治療法が存在しますが、小児期における治療ガイドラインは未整備な状況が続いています。これは、小児乾癬患者に対する治療選択肢がまだ限られていることを意味しています。このような現状から、新しい治療法に対するニーズが高まっており、リサンキズマブの追加承認はその期待に応えられるものと考えられています。

今回の申請は、重症の小児尋常性乾癬患者を対象とした国際共同の臨床試験結果に基づいています。リサンキズマブは、すでに成人患者について多くの実績があり、相補的な治療手段としての位置付けも期待されています。

リサンキズマブの開発とアッヴィの使命


リサンキズマブは、ベーリンガーインゲルハイム社との提携のもと、アッヴィが開発および商品化を進めている製薬製品です。アッヴィは、免疫疾患やがん、精神疾患、さらには美容医療関連に至るまで幅広い病状の治療に貢献することをミッションとして掲げています。

リサンキズマブの小児用法の承認が順調に進めば、今後の乾癬治療の選択肢が大きく広がり、小児患者の生活の質が向上することが期待されます。文献調査でも、乾癬がもたらす身体的および精神的な影響について多くの報告があるため、この新薬の導入は非常に意義のある試みです。患者やその家族にとって、よりよい生活を実現するための新たな希望となることでしょう。

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