チャットボット普及現状
2025-10-15 15:38:12

チャットボット普及と高年層の課題を探る2025年J.D.パワー調査結果

チャットボット普及と高年層の課題を探る2025年J.D.パワー調査結果



株式会社J.D.パワー・ジャパンによる2025年カスタマーセンターサポート満足度調査が発表され、特に目を引いたのはチャットボットの導入が進む一方、年齢層による活用の差が明らかになったことです。ここでは、調査から見えてきた現状や今後の展望を詳しく解説していきます。

チャットボットの利用状況


調査によると、金融業界におけるカスタマーサポートの中で、チャットボットの利用率は11%を超え、EC・通販業界においても13%に達しました。特に人気を集めているのは、20代と30代の若年層で、彼らのチャットボット利用率はなんと20%近くに達しており、代わる代わるこのサービスを活用しています。

一方、高年層に関しては未だコールセンターに対する信頼が高く、60代から70代では、直近利用したチャネルの70%以上がコールセンターで占められています。この違いは、若年層との差が顕著になってきています。

高年層の不満度


興味深いのは、チャットボットの満足度において、高年層が低い評価を行っている点です。特に「提供された情報の適切さ」と「問題解決に要した時間」の評価は、若年層よりも約10ポイントも低いことが分かりました。

その背景には、高年層が提示される情報が不十分と感じたり、次のアクションが明確でないと不満を抱いているためです。このため、彼らは満足度が低くなる傾向にあります。ここで重要なのは、高年層が求めるのは迅速な問題解決のみならず、わかりやすいアドバイスやサポートであるということです。

利用選好の違い


次に、今後の問い合わせチャネルでの選好について調査が行われた結果、高年層のチャットボット利用希望率は23%と低く、代わりにコールセンターを選ぶ割合は30%に達しました。これに対して、他の年代の利用者では全体としてチャットボットを選ぶ人が多く、若年層においてはチャットボットが主流化してきていることがうかがえます。

これは、若年層に比べて高年層は情報を得る際、より人間からの丁寧なサポートを望む傾向にあるためです。

企業への期待


今後も多くの企業は、AIの進化を背景に自己解決型チャネルへ移行する動きが続くとみられていますが、高年層の理解度を考慮に入れた機能の改善が求められています。

利用者のニーズに合わせてサポートを強化すること、チャットボットでの解決が難しい場合にはスムーズにコールセンターに切り替えられる仕組みを設けることが重要です。これにより、高年層の満足度向上が期待されます。

J.D.パワーの総合満足度ランキング


今回の調査で、金融業界、ECおよび通販業界の総合満足度ランキングも発表されました。金融業界では、りそな銀行が第一位、続いてみずほ銀行、三井住友銀行が上位に名を連ねました。ネット銀行部門ではソニー銀行が5年連続でトップに立っています。

このように、顧客満足度の向上に向けて企業の取り組みにも注目が集まります。今後どのような進化を遂げるのか、引き続き注視していきたいところです。


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