バイオ・再生医療の未来を切り開く新しい治験支援プラットフォーム
リーガルテックグループ株式会社が、再生医療およびバイオ医薬品の治験や臨床導入、海外展開に向けた革新的なプラットフォーム「HyperJ × AI孔明 on IDX」を発表しました。この新サービスは、製品の真正性を証明し、製造プロセスのナレッジを一元的に管理できる次世代技術を備えています。
1. 背景:治験と海外展開における製品の証明力
近年、細胞治療や遺伝子医薬品などの分野では、製造ロットごとの安全性や履歴を第三者に対して提示することが求められるようになってきました。この流れは特に海外展開や治験の現場で顕著で、「この製品が正規なロットであるか?」「製造条件やトラブルの履歴はどうなっているか?」など、様々な要求が増えています。
2. HyperJ × AI孔明の特徴
2.1 HyperJ機能
「HyperJ」では、細胞由来情報、製造ライン、検査成績、滅菌・輸送履歴など、すべての情報をブロックチェーンに記録し、QRコードやNFTでロット単位ごとにその真正性を証明します。この技術により、治験先の医師や病院、規制当局は、スマートフォンで情報を即時に確認することができます。
2.2 AI孔明 on IDX機能
「AI孔明 on IDX」では、製造工程の標準作業手順(SOP)、異常発生とその対処履歴、バリデーション資料が構造化されて保存されます。このシステムは、製造条件や対処内容について、AIが即座に回答を提供するため、迅速な対応が可能です。
3. 実際の導入例
細胞製剤企業が海外の治験拠点に出荷する際、HyperJによってロットごとの由来や工程をQRコードで証明します。治験先の医師がそのQRコードをスマホで読み込むことで、製品の正当性と安全性を瞬時に確認できるのです。また、規制当局から製造中に異常が発生した場合も、AI孔明が対応記録と改善内容を英語で提示します。
4. 導入によるメリット
この統合プラットフォームを活用することで、治験や輸出時の真正性証明、品質確認、査察対応が一気通貫で行えるようになります。これにより、海外拠点や規制当局、臨床試験機関(CRO)とのコミュニケーションが円滑になり、信頼を築くことができます。また、記録や文書の提出業務も省力化され、リアルタイムで多言語対応が可能となります。再生医療が国際的に信頼されるための透明性が確保されるでしょう。
5. 今後の展望
さらに、Tokkyo.AIとの連携により、輸出対象製品や工程、アルゴリズムに関する国際特許戦略の支援が拡充される予定です。また、医療機関とのリアルタイムでの連携により、製造ナレッジと治療効果の相関分析基盤を構築する方針です。デジタル治験支援やESG適合証明の「データドリブン治療製品マネジメント」への展開も計画されています。
「命を扱う製品だからこそ、確実にデータで証明できる体制を」との信念のもとに、HyperJ × AI孔明 on IDXは再生医療分野における信頼性と透明性を高め、治療現場と世界をつなぐ重要な基盤となることが期待されています。
6. リーガルテックグループについて
リーガルテックグループ株式会社は特に、デジタルトランスフォーメーションを実現する次世代のAIサービスを提供し続けています。これからも新しい時代に向けた技術やサービスに注目していきたいと思います。