十勝「どさんこ村」プロジェクト、始動
北海道十勝地方で新しい農業の形を目指す『どさんこ村』プロジェクトが、2026年春からスタートします。このプロジェクトは、帯広市呉西農業協同組合、帯広農業高校、札幌テレビ放送(STV)、電通北海道が共同で推進し、地域の農業が抱える課題解決に向けた実験の場となります。
農業は近年、さまざまな課題に直面しています。特に、農業従事者の高齢化と後継者不足、そして気候変動の影響が深刻化しています。『どさんこ村』では、これらの課題に応えるためのモデルケースを構築し、地域の若者が新しい農業の可能性を切り拓く場を提供します。
プロジェクトの目的とは?
『どさんこ村』プロジェクトは、JA帯広かわにしと帯広農業高校の協力を得て進められます。プロジェクト名の「どさんこ村」は、“夢の実験場”を意味し、これまでの伝統的な農業に新技術やスマート農業を融合させることで、持続可能な農業モデルを探求します。特に、農産物の付加価値向上や環境保全を視野に入れ、地域コミュニティを巻き込みながら課題解決を目指します。
また、初年度には帯広農業高校を卒業した男子生徒が、実際に地域の農家での実践を通じて、自らの農業キャリアをスタートさせます。これは、非農家出身の若者が農業に挑戦する新たなモデルケースとして期待されています。
放送予定と地域への普及活動
プロジェクトの様子は、2026年春から放送予定の「どさんこワイド179」で紹介される予定です。STVはこれまでも北海道の農業の魅力を伝える番組を制作し続けており、今回のプロジェクトもその一環として位置づけられています。30周年を迎えた「どさんこワイド179」は、さらに力を入れて北海道の一次産業を応援し、視聴者に農業の新たな価値を伝えていきます。
各関係者のコメント
札幌テレビ放送の代表取締役社長、小山章司氏は、「農業の重要性を広く世間に伝えるため、このプロジェクトに取り組むことは非常に重要」とコメントしています。また、帯広市川西農業協同組合の足助博郁組合長は、「農業の担い手を育成し、地域の文化と暮らしを支えるための持続可能な農業へ向けて、この挑戦を支援していきたい」と述べています。
さらに、帯広農業高校の佐藤裕二校長は、「新しい形の農業を地域と共に育てていくことは、十勝の未来にとって非常に意義深い挑戦です」と語っており、新たな農業の担い手の育成への期待が寄せられています。
まとめ
『どさんこ村』プロジェクトは、十勝地域における持続可能な農業の未来を切り開くための新しい取り組みです。これからの農業の在り方を模索するとともに、地域の若者が関与し、農業への意欲が高まることが期待されます。プロジェクトがどのような成果を生むのか、今後の動向に注目していきたいと思います。