横須賀市が通話録音データを使用した業務効率化に挑戦
2023年、神奈川県横須賀市において、パーソルビジネスプロセスデザインが「通話録音データを活用し職員の暗黙知可視化に向けた実証実験」を実施しました。この試みは、行政業務の効率化と職員の知識を広く可視化することを目的としており、特に会計課における課題を解決することを試みています。
背景にある課題
全国的な人手不足が続く中、自治体は多様化する住民のニーズに応える必要があります。特に事務業務の効率化が急務とされ、多くの自治体が生成AIを取り入れたデジタルトランスフォーメーション(DX)に取り組んでいます。
横須賀市は早くも2023年にChatGPTを導入した先進的な自治体であり、既存のマニュアルの活用から業務の効率化に関する取り組みを進めてきました。この流れの中、パーソルビジネスプロセスデザインは職員の暗黙知をデータ化することが重要であるとの提案を行い、協力して進めることとなりました。
実証実験の内容
実験では、横須賀市の会計課において職員の電話対応を通じて得られる通話録音データを活用します。具体的には、通話録音装置を利用して職員の電話応対時の音声を収集し、それを生成AIで文字起こししてナレッジデータとして蓄積します。
- - 通話録音データの収集:職員の電話機に接続した録音装置で音声データを収集。
- - 結果の分析:1427件の録音から870件が有効とされ、最終的には499件のナレッジが生成されました。
取得した知見の概要
実証実験の結果、職員の電話業務は可視化され、ナレッジ化された情報は次のように整理されました。
- - 電話業務内容の可視化:入電の内容や発生頻度など。
- - 問い合わせ者の体験:問い合わせの背景など。
- - 職員の暗黙知:判断ポイントや解決方法。
この中から高頻度利用ナレッジの一部がFAQとして職員向けチャットボットに組み込まれ、実際の業務に役立てられる予定です。
今後の展望
この実証実験から得た成果を基に、今後は職員の電話対応における暗黙知の可視化・構造化を進める計画です。また、全国の自治体に向けてDXや業務効率化を推進し、社会課題解決に寄与していく考えです。
パーソルビジネスプロセスデザインとは
パーソルビジネスプロセスデザインは、AI等のテクノロジーを活用しながら、プロセス改善や業務の効率化を図るサービスを提供する企業です。「あらゆる仕事と組織を革新し、より良いはたらく環境を構築する」というミッションのもと、社会のさまざまな課題解決に挑んでいます。今後もこのような先進的な取り組みを通じて、より良い社会の実現を目指していきます。