日本航空、エンジン検査におけるDXの新時代
日本航空株式会社(以下「JAL」)、株式会社JALエンジニアリング(以下「JALEC」)、株式会社クレスコの三社が共同開発した新しい航空機エンジン検査システムが、2026年2月2日より運用を開始しました。このシステムは、航空機エンジンの内視鏡検査をデジタル化し、より安全で効率的な整備作業を実現するものです。
新システムの主な機能
動画からの自動画像抽出
新システムは、ボアスコープ(内視鏡)を用いた検査時に撮影された動画から、各タービンブレードの画像を自動的に抽出し、クラウド上で一元管理します。これにより、ユーザーは過去の検査データと比較したり、損傷を自動認識して可視化することができます。
こうした機能が整備作業における品質向上や効率化に直結します。
経験の継承と技術の可視化
また、経験豊富な整備士のノウハウをデジタル化し、若手技術者への技術継承にも寄与します。これにより、長年の経験を持つベテランの知見を無駄にすることなく、次世代へとスムーズに引き継ぐことが可能になります。
予測整備の実現
さらに、このシステムは日々生成される検査画像データと、運航中に収集するエンジンデータを組み合わせ、故障の兆候を早期に発見することを目指しています。これにより、従来の定期的な整備から進化した「予測整備」を実施することが可能となり、作業の最適タイミングを提案します。
航空の安全性向上に貢献
この新システムは、JALグループとクレスコが2019年から共同で研究を進めてきたボアスコープ検査支援ツールを元に構築されました。JALECが中心となってデータ蓄積と解析を重ね、整備計画の最適化や故障リスクの評価を行い、安心で効率的なエンジン運用を実現します。
安全運航の理念「ゼロゼロ100」
JALECは、安全運航の理念である「ゼロゼロ100」を追求し、エンジン内部検査データを活用した整備の強化を図っています。この理念は、イレギュラー運航ゼロ、飛行中の故障ゼロ、定時出発率100%という理想を掲げ、安全運航を推進するものです。
企業のコメント
この取り組みについて、エンジン整備センター長の花井直人氏は、「デジタルの力を活用することで、より高品質な航空機の運航を目指します」と意気込みを語っています。また、クレスコの常務執行役員、寺村孝幸氏は、AI技術の先進的な応用が航空業界におけるDX推進に貢献することを喜んでいます。
今後の展望
JAL、JALEC、クレスコは今後も整備現場の知見をデジタル技術と統合し、安全運航を維持するための挑戦を続けていく姿勢を示しています。航空機の安全性向上を目指すこの取り組みが、航空業界における新たな基準を作ることが期待されています。
このような最先端の技術と共に、JALグループは「世界一愛されるエアライン」の実現に向けて、引き続き努力してまいります。