近年、私たちの生活スタイルは大きく変わりつつあります。
特に、食生活においては、簡便さが重視されるようになっています。調理の手間を省き、短時間で報酬が得られることが求められる昨今、私はその現状を深く掘り下げてみたいと思います。まず、過去20年間における調理のプロセスや食材選びに対する意識の変化を振り返ってみましょう。
2005年から2025年にかけての調査によれば、料理をすることに対する抵抗感が強くなったことが明らかになっています。特に、「調理が面倒」と感じる人々が増えており、コロナ禍を背景にその傾向は一層強まりました。この調査を基に、私たちの食卓における簡便志向の高まりがどのように影響しているのかを考察していきます。
とくに注目すべきは、Baby boomers世代の手作り食品の減少です。この世代は元々、自らの手で料理を作る意識が強かったはずですが、最近では手作りの機会が減少しているようです。独立した子どもたちとの生活が終わり、夫婦二人だけの生活になった結果、調理にかける手間を省いて、既製品を利用する傾向が高まっているのです。
一方で、ここ数年では食品価格が高騰していることも影響しており、手作り率は上昇しています。しかし、長期的に見遺(みえ)る手作り率の傾向は、やはり減少していることが分かります。
次に、なぜ簡便志向が味付けにまで波及したのかを見てみましょう。近年、家庭内での味付けの手間を省く調味料が市場に多く出回っています。「基礎調味料」から「汎用調味料」へのシフトはまさにこの流れを反映しています。具体的には、例えばおひたしの茶色い醤油の味付けから、だしを含む汎用調味料へと変更されています。これにより、調理時間を短縮しつつ、手軽に且つ美味しく仕上げることができるようになっています。
さらに、健康志向が強まる中で、調味料選びにも変化が見られます。例えば、濃口醤油から減塩醤油や、サラダ油からオリーブオイルへの移行が進んでいます。これらの変化は、Baby boomers世代が健康に気を遣う傾向を反映したものと言えるでしょう。
最後に、今後の世代でもこのようなトレンドは続く可能性が高いと感じます。調理行動の変化は、物価動向やトレンドだけでなく、生活意識の変化や家族構成・ライフスタイルの変化など、複合的な要因から生じています。今後もこの流れを注視し、私たちの食卓がどのように変わっていくのかを見守りたく思います。