AI技術で高齢者の健康を支える「DigSports フレイモ」
高齢者の健康を守るために、株式会社電通総研が新たに開発した体力測定システム「DigSports(ディグスポーツ) フレイモ」が本格的に提供を開始します。このシステムは、AIを駆使し、高齢者の身体能力を測定し、その結果に基づいて転倒リスクの可視化や運動の提案を行います。2025年8月下旬より、全国の自治体やスポーツ施設で利用可能となる予定です。
システムの背景
現代社会において、高齢化が進んでいます。そこで、厚生労働省は健康増進法に基づき、地方自治体には「健康増進計画」の策定が義務付けられ、全国で健康増進への取り組みが推進されています。その一環として、電通総研はこれまでに複数の健康促進プログラムを展開しており、特に高齢者向けに特化した「DigSports フレイモ」の導入を決定しました。
このシステムは、国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所の監修のもと、専門のスポーツ科学者と連携して開発されています。高齢者が楽しく体力測定を行いながら、自発的にフレイル(身体的な虚弱)予防に取り組める機会を提供します。
「DigSports フレイモ」の特徴
1. 誰でも簡単に操作可能
この体力測定システムは、直感的な操作性を追求されています。特別な専門知識がない方でも、システムのガイダンスに従うことで簡単に体力の測定を実施できます。この点は、測定を行う側だけでなく、参加される高齢者の方々にとっても非常に大きなメリットです。
2. 着座での安全な測定
立位での測定が難しい場合でも、着座姿勢のまま体力を推定することが可能です。これは高齢者の方々が安心して体力を測定できるように配慮された設計であり、特許も取得されています。これにより、体幹の安定性を担保しつつ、安心して測定を受けることができます。
3. すぐに分かる評価レポート
測定が終了すると、専門知識がなくても理解できる形式で評価レポートが提供されます。これにより、高齢者は測定結果に基づいた具体的な健康行動をすぐに取り入れることができ、運動や食事に関するアドバイスも受けられます。
展示情報
「DigSports フレイモ」は、大阪で開催される関西万博において、スポーツ庁の出展事業「Sports Future Lab~スポーツがつくる未来~」に出展します。日時は2025年9月3日から8日までの6日間、会場はEXPOメッセに設置される展示ブースです。入場は無料ですが、万博会場への入場は有料となります。
今後の展望
電通総研は、今後も「DigSports フレイモ」を通じて高齢者の健康増進を支援し続ける方針です。このAI技術を活用することで、全ての人が健やかで心豊かな生活を実現できる社会の構築に寄与したいと考えています。
「DigSports フレイモ」の導入により、高齢者が自主的に健康づくりに取り組む機会が増えることを期待しています。高齢者が安全に運動し、健康的な生活を送るための新たなステップとなるでしょう。