カンボジア産カシューナッツがヨーロッパ初輸出
MIRARTHホールディングスグループが手掛けるMIRARTH Agri Techが、カンボジアからヨーロッパに向けたカシューナッツの初めての輸出を実現しました。この歴史的な瞬間を祝うセレモニーが行われ、地域貢献と持続可能な農業の重要性が再認識されました。
輸出契約の締結
2024年2月からカンボジア産のカシューナッツ加工を開始するために設立されたMIRARTH Agri Tech Co., Ltd.(MAT)。オランダのNuts2 B.V.との間で、出荷に関する契約が締結され、11月8日にカンボジアからのカシューナッツの送り出しがスタートしました。これにより、MATにとっても初のヨーロッパ向けの輸出となります。
セレモニーの開催
セレモニーには、カンボジアの政府関係者や地域の代表が出席し、輸出の成功を共に祝いました。特に、農林水産省の副大臣や商務省の次官、コンポントム州の副知事といった重要人物も参加し、農業の持続的な発展を願って挨拶を交わしました。今回の出来事は、カンボジアのカシューナッツ産業に新たな可能性をもたらすものとして注目されています。
谷口健太郎氏の挨拶
MIRARTHグリーンテックの代表取締役である谷口健太郎氏は、カシューナッツ加工の意義について語りました。加工を行うことで付加価値が生まれ、カンボジアのGDP向上に貢献できるとし、初回の出荷では16トンを送り出し、来年の春にはさらに250トンの出荷を見込んでいることを明らかにしました。
持続可能な農業の追求
同社は、HACCPに基づいた衛生管理を行い、SDGsの目標である貧困撲滅や児童労働を避けるためのトレーサビリティ管理にも取り組んでいます。また、カシューナッツの殻を利用したバイオマス発電事業にも力を入れており、カンボジアのエネルギー供給に寄与することを目指しています。
EU大使の視察
セレモニー後には、カンボジア農林水産大臣およびEU各国の大使が工場を視察し、現場の取り組みと地域経済への影響について意見交換を行いました。EUはカンボジア農業への支援を強化しており、今回の視察はその一環として位置づけられています。
未来に向けた取り組み
MIRARTHグループは、カシューナッツ産業の持続的な発展とともに、バイオマス燃料化事業を推進していくとしています。今後の計画として、カンボジアにおいてカシューナッツ加工工場の増設や新たなビジネスモデルの構築が予定されています。
MIRARTHは「サステナブルな環境をデザインする力で、人と地球の未来を幸せにする」という理念を掲げ、地域経済や環境への貢献を実現するための取り組みを継続していきます。カシューナッツの成功は、単なる輸出を超え、カンボジアの未来を支える新たな一歩となるのです。私たちの食卓に並ぶこれらのカシューナッツが、どのようにして生まれたのかを知り、これからも注目していきたいと思います。