新たなAIエージェントプラットフォーム『vottia』の誕生
合弁会社設立の背景
2023年、モビルス株式会社とトランスコスモス株式会社が共同出資により、AIエージェントプラットフォーム『vottia(ボッティア)』を設立することが合意されました。この新たな会社は、特にコンタクトセンター向けにAI技術を活用したソリューションを提供することを目的としており、顧客体験の向上に寄与する期待が寄せられています。
設立理由と市場背景
これまでモビルスは、企業が直面する顧客体験(CX)の問題を解決するため、新技術を取り入れたオペレーション支援のサービスを提供してきました。最新の調査によると、消費者のチャット利用意向は55%に達している一方、実際には28%しか利用されていないことが明らかになっています。この結果からも、企業側の環境整備が追いついていないことが伺えます。
加えて、従来のチャットボットには「解決されない」といったユーザーの不満があったため、ハイブリッドチャットなどの新しいソリューションが登場しています。それでもなお、AI技術の進化に伴い、消費者はより高度な自己解決能力を求める状況が続いているのです。
AIエージェントの革新性
新設するvottiaでは、従来型のチャットボットを進化させた「AIエージェント」が導入されます。従来のボットが限られた問い合わせにのみ応じるのに対し、AIエージェントは人間のように柔軟に応対し、オペレーターが担っていた業務を自動で処理することができるのです。これにより、顧客は迅速かつ正確なサポートを受けられるようになります。
知見の融合と実用化
vottiaの構築にあたっては、モビルスの技術力とトランスコスモスの顧客接点の知見が融合されます。トランスコスモスが開発したプラットフォーム「trans-DX for Support」では、顧客の声を分析し、その情報をもとにユーザビリティの改善が図られています。この協力により、使いやすく効果的なAIエージェントプラットフォームの提供が期待されています。
vottiaの会社概要
新しく設立されるvottia株式会社は、2025年4月21日に設立予定で、資本金は1.9億円。設立初期から、企業はモビルスとトランスコスモスの共同出資により50%ずつの持分比率で運営されます。所在地は東京都港区の浜松町ビルディングで、AIプラットフォームの開発と運用に注力します。
期待される社会的影響
vottiaの設立により、企業は顧客とより効率的かつ効果的にコミュニケーションを図ることが可能になり、CXのさらなる進化が期待されます。また、顧客満足度の向上やコスト削減といった具体的な成果も見込まれています。
まとめ
vottiaは、企業が顧客体験を向上させるための大きな一歩となるかもしれません。これまでの経験と技術を基に、AIエージェントの可能性を最大限に引き出し、未来の顧客コミュニケーションを進化させる取り組みに期待が寄せられます。