JR西日本とELYZAが実現した業務効率化
JR西日本カスタマーリレーションズ(JWCR)とELYZAは、電話やメールによる顧客対応において生成AIを活用し、業務の効率化と品質向上を図っています。特に注目されるのは、平均後処理時間(ACW)の約50%削減という成果です。2023年から始まったこの取組では、顧客からの「ご意見・ご要望」の要約業務にAIを導入しています。
取り組みの背景と目的
JWCRは「JR西日本お客様センター」を運営しており、お客様からの多様なお問い合わせを受け付けている。その中で、特に「ご意見・ご要望」に関する内容は複雑であり、良質な要約を行うには高いスキルが必要でした。そこで、JWCRとELYZAは2022年から共同プロジェクトを立ち上げ、業務負担の軽減と品質向上を目指すことにしました。
AI導入による効果
導入後、最初の実証実験の段階では、約21%の時間削減という結果でしたが、継続的な改善を通じて、最終的には2025年12月には平均後処理時間が12分47秒から6分23秒へと劇的に短縮されました。この成果は、大規模な組織の業務に展開されたことが影響しています。
要約業務では、電話応対の音声データをもとに生成AIがテキスト化し、必要な情報を的確に抽出します。これによりオペレーターは要約業務にかかる時間を節約し、重要な顧客対応に集中できるようになりました。
制度と運用の改善
JWCRとELYZAは、要約業務に成功した背景には複数の改善施策があることを認識しています。JWCRでは運用ルールの改訂や日々の啓蒙活動、オペレーターへの研修を実施し、運用の質を高めました。はたまた、ELYZA側では生成AIモデルの継続的な更新やチェック要件の見直しが行われ、要約結果の質が向上しました。
今後の展望
今回の取り組みは、両社の密接な協力の成果であり、今後もさらなる業務の効率化と顧客体験の向上を目指していきます。JWCRの岩﨑氏は、AI技術がもたらす効果に期待を寄せ、ELYZAの松浦氏も高難易度の要約業務で安定的な成果を上げられるよう引き続き努力していく姿勢を示しています。
まとめ
JR西日本とELYZAの協業は、テクノロジーの進化と運用の改善を両立させた成功事例の一つです。生成AIを活用することで業務の負担を軽減し、お客様へのサービス向上を実現するこの取り組みは、多くの企業にとって参考になるでしょう。今後の展開にも注目が集まります。