パートナーとしての支援者の役割
視覚と聴覚の両方に障害を持つ盲ろう者。彼らにとっては日常の生活が大きな挑戦です。東京都盲ろう者支援センター(新宿区)は、彼らの生活を支えるための通訳・介助者養成講習会を2025年の10月から実施します。この講習会は、東京都の補助を受け、八王子市の委託を得て全7日間、合計42時間にわたって行われます。受講者は、盲ろう者に必要なコミュニケーションや移動支援に関する知識と技術を習得します。
盲ろう者と社会のつながり
日本には約1万人の盲ろう者が存在するとされますが、彼らの多くは情報の取得やコミュニケーション、外出さえも困難で、社会との接点が薄くなりがちです。そんな彼らの生活を支える存在こそが「通訳・介助者」です。通訳・介助者は、盲ろう者が必要な情報を得られるようにサポートし、安心して外出できる環境を整えます。買い物や通院、役所の手続きに至るまで、通訳・介助者の支援は日常生活に欠かせません。
通訳・介助者の重要性
支援職としての通訳・介助者は、特別な誰かのための存在ではありません。私たちと同じ日常を生きる一人ひとりのための存在です。この重要な役割が求められています。それは、盲ろう者が自立し、社会に参加するための力になれるからです。
講習会の内容と受講者の体験
東京都盲ろう者支援センターが提供する「盲ろう者向け通訳・介助者養成講習会」では、通訳・介助に必要な知識と技術を身につける実践的な学びの場が提供されます。受講した人々からは、「段差が移動に与える影響を知った」「コミュニケーションに“正解”がなく、適切な方法を見つける難しさを実感した」といった声が寄せられています。
充実した7日間
本講習会では、理論から実践へと段階的に学びます。具体的には、盲ろう者に関する基本知識、移動介助の演習、公共交通機関の利用支援、通訳技法の習得、実地実習を経て、最後は業務の倫理について学びます。この7日間の学びは、受講者の支援者としての資質を高める貴重な体験になることでしょう。
修了後の活動について
講習会を終了すると、東京都および八王子市の登録通訳・介助者として活動することができます。地域で必要とされる存在になるため、自分の可能性を信じて挑戦してほしいと思います。「誰かの“目”や“耳”になれる」という力を通して、地域の中で確かな一歩を踏み出しましょう。
開催情報
- - 開催期間: 2025年10月5日(日)〜12月7日(日)までの特定日(全7日)
- - 場所: 東京都盲ろう者支援センター(新宿区岩戸町4)など
- - 定員: 42名(履歴書選考あり)
- - 受講料: 一般 10,000円、学生 無料(25歳以下)
- - 応募締切: 2025年8月15日(金)正午
お問い合わせ
活動に関心をお持ちの方は、ぜひ東京都盲ろう者支援センターにお問い合わせください。彼らが少しでも日常を楽しめるように手を差し伸べる、そんな勇気を持ったあなたの参加をお待ちしています。