中高年の体力低下
2025-06-24 11:40:19

中高年の体力低下の実態と運動機能の重要性を考える

中高年の体力低下の実態と運動機能の重要性を考える



健康寿命を延ばすためには、運動機能の維持が極めて重要です。株式会社タニタが実施した「中高年の体力低下に関する意識・実態調査2025」では、全国の40歳以上の男女1000人を対象に、運動機能についての意識や実態が明らかにされました。この調査の結果から、年齢別の運動機能に対する自信の差や、実際の機能とのギャップが浮き彫りになりました。

自信の実態



調査によると、自分の運動機能に最も自信を持っているのは70代で、55%が「自信がある」と回答しました。一方、40代は38%と、若い世代の自信の低さが目立ちます。特に、80代以上の高齢者の多くが「立ってズボンや靴下を履く際にバランスを崩すことがある」と答え、70代でも約42%が同様の回答をしています。運動に自信があっても、実際には筋力が衰えていることがわかります。

また、40代の約25%がバランスを崩すことがあるとし、運動不足が影響していることが示唆されています。このことは、日常生活において自分を支える脚の筋力が重要であることを示しています。定期的なウオーキングや筋トレを行うことが、日常生活の質を維持する助けとなるでしょう。

フレイルの認知状況



「フレイル」という言葉は、加齢による心身の活力低下や社会的なつながりの薄れを指します。この調査では、フレイルの認知度が56.5%に達し、2022年の41.9%から大きく上昇しています。高齢者に対しての意識の高まりが、健康への対策を講じる人を増やしていることが伺えます。特に80代以上では70.5%がフレイルを認知しており、年齢とともにその意識が高まる結果となっています。

日常生活への影響



運動機能の低下が日常生活に及ぼす影響として最も多く挙げられたのが「階段の昇り降り」で、57.8%が不安を感じているとのこと。続いて「歩行」や「起居動作」も多くの人が影響を懸念しています。また、車の運転にも運動機能が直結していると認識されており、31.7%がその関連性を感じています。

労働環境における脆弱性



職場での転倒事故については、調査中の約71%が転倒した経験があると答え、特に工場勤務者の転倒リスクが高いことが明らかになりました。しかし、転倒防止策を実施している企業は半数以下という危機的な状況です。今後、高齢者が増えつつある労働市場で転倒事故の対策を講じることが急務となってきています。

健康維持の心がけ



最後に、運動機能の維持に心がけていることがあると答えた人は88.5%にも上る一方、実際にはなかなか行動に移せないというジレンマも感じられました。多くの人が運動をしたいと考えながらも、日常生活の忙しさから運動が不足しているのが実情です。特に筋トレやウオーキングが取り組まれにくい状況が指摘されています。

まとめ



この調査結果からは、高齢者が運動機能に対する自信がある一方、実際にはその機能が衰えていることを理解しなければなりません。運動機能を保ち、日常生活を支える基盤としての役割を認識することで、私たちの生活の質は向上し、より長く健康に過ごすことができるでしょう。日々の運動習慣を維持し、意識していくことで、中高年の健康寿命を延ばしていきたいものです。


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