町田市に誕生!子どもたちのための創造的クラフトルームとは
東京都町田市に新たに設立された「クラフトルーム ノア」が、子どもたちの創造性や主体性を育むための新しい拠点となります。このプロジェクトは、認定NPO法人ハビタット・フォー・ヒューマニティ・ジャパンによって進められ、児童養護施設「バット博士記念ホーム」の敷地内に位置しています。約5年の歳月をかけて準備が整い、2025年3月に着工。4ヵ月の建築期間を経て、ついに7月末に竣工を迎えました。
「クラフトルーム」は、ハビタット・ジャパンが展開する「施設支援プログラム」の一環として実施され、国内の児童養護施設や母子生活支援施設を支援する重要なプロジェクトです。このプログラムでは、施設が抱える住環境の改善ニーズに応じて、企業や団体、個人の協力を求め、支援計画の策定や工事の管理を行います。こうした取り組みは、子どもたちが安心して過ごせる住環境の実現に貢献しています。
「バット博士記念ホーム」は、ハビタット・ジャパンが長年支援している施設の一つで、老朽化した外壁の修理や庭の整備など、多くの改修に協力してきました。施設長の宮本和武先生が「子どもたちの創造性や自発性を育む場としてのクラフトルームを設けたい」との思いを持ち、プロジェクトは立ち上げられました。設計にはフクダアーキテクツが参加し、建築許可を得るための手続きや資金調達など、時間と労力をかけた結果、2025年に工事が開始されました。
このクラフトルームは、子どもたちが自己表現を行い、創造力を伸ばすための多機能なスペースとして期待されます。プロジェクトを支えた企業や個人からの支援は大きな力となり、完成に至ったことは、地域社会の連携の重要性を示しています。M&G Investments Japan株式会社やサンゴバン株式会社、ジョンソン株式会社など、多くのパートナーからの貢献は、この取り組みの根幹となりました。特にボランティアの参加も多く、昨年度の活動では233名もの方々が施設の環境改善に協力しました。これにより、子どもたちがより良い環境で安心して暮らせるよう助け合う仕組みが形成されています。
新設された「クラフトルーム ノア」という名は、施設の職員と子どもたちによる投票で決定されました。名前の由来は、まるでノアの箱舟のような魅力を持つことから提案されたもので、プロジェクトの趣旨を象徴しています。子どもたちの自由な発想を促しながら、個々の学びと創造性を育む場所として機能することが期待されます。
完成式典は2025年9月6日に計画されており、支援企業やボランティア、地域の人々が集まります。この日は、子どもたちの期待と希望を込めたクラフトルームを正式に披露する特別な機会となることでしょう。
ハビタット・フォー・ヒューマニティ・ジャパンは、世界中で家とコミュニティを築く活動を行っているNGOで、日本国内でもさまざまな住環境改善プロジェクトを展開しています。私たちが未来に向けて目指すのは、すべての人が安心して暮らせる社会の実現です。「クラフトルーム ノア」は、その目標を体現した象徴的な場になることが期待されています。今後もこの取り組みに関心を持ち、支援を続けていくことが大切です。