車いすバスケットボールチーム「神奈川VANGUARDS」の新たな健康管理システム
神奈川県の車いすバスケットボールチーム「神奈川VANGUARDS」が、株式会社ココロミルの「ホーム心臓ドックpro」を導入し、選手とスタッフ全員の健康管理を強化する取り組みを続けています。
ヘルスケアの必要性
心疾患は日本人の死因の中で第2位を占めており、その多くは無症状で進行してしまうため、早期発見が困難です。特にアスリートは、過酷なトレーニングや競技中の身体的・精神的な負担が心疾患のリスクを高める場合が多く、従来の健康診断だけでは見逃されがちな不整脈が見つかることも少なくありません。車いすバスケ選手の中には、基礎疾患を抱える選手も多数いることから、健康管理の重要性が高まっています。
三重の壁に挑む
障害のあるアスリートの健康管理
車いすアスリートが直面する健康管理には、「基礎疾患」「移動制限」「事故リスク」という三重の壁があります。心疾患の検査を受けるためには、医療機関へのアクセスが必要ですが、バリアフリー環境や同行者の確保、長時間の待機が課題です。
多くの選手は自家用車で移動するため、運転中に体調が急変するリスクも考慮しなければなりません。こうした状況からも、隠れた健康リスクに気づくための「内側の健康状態」の把握が不可欠です。
「ホーム心臓ドックpro」とは?
「ホーム心臓ドックpro」は、自宅で簡単に心電図を測定できるウェアラブルデバイスを活用しており、選手がトレーニングや遠征の際にも継続して検査が可能です。最大24時間分のデータを取得し、不整脈や心房細動、睡眠時無呼吸症候群などのリスクを可視化することができます。これにより個々のコンディションに基づいたパフォーマンスの最適化が支援され、選手寿命の延伸を目指しています。
ココロミルとの連携
神奈川VANGUARDSは、過去に実施した「ホーム心臓ドック」の導入で得られた有効性と安心感を踏まえ、さらなる健康管理の強化を目指しました。選手だけでなく、スタッフ全員がこのプログラムに参加することで、チーム全体のヘルスケアを包括的に進めています。
球団代表の西村元樹氏は、「選手が集中できる環境を整えると同時に、長期間健康に競技を続けるための体制を構築することが重要」と語り、選手の健康を守る取り組みを継続する意義を強調しました。
終わりに
「ホーム心臓ドックpro」導入により、神奈川VANGUARDSは選手の健康管理を大きく前進させました。選手たちの命を守るため、この新たなヘルスケアの取り組みがどのように影響していくのか、今後の展開に注目です。