量子技術で効率化!
2025-07-10 12:18:40

ロームとQuanmaticが量子技術で半導体製造の効率化を実現した意義

量子技術がもたらした半導体製造の新たな時代



ローム株式会社と株式会社Quanmaticは、半導体製造工程における効率改善に向け、量子技術を活用する新たな取り組みを発表しました。両社は、特にEDS工程でのセットアップ時のロスを従来の40%削減することに成功しました。この技術の導入は、世界初となる大規模な半導体製造工程への量子技術の本格的な適用であり、大変注目されています。

量子技術の導入背景とその成果



量子技術を取り入れたプロジェクトは、2023年1月に始まりました。ロームとQuanmaticは、早稲田大学と慶應義塾大学の研究に基づく量子計算技術をプロダクト群に取り込み、ロームが持つ膨大なデータやノウハウと組み合わせて最適化計算システムを構築しました。特に、EDS工程における様々な制約条件を考慮し、実証実験を重ねてきた結果、2024年4月にはフィリピンの工場への本格導入を果たしました。

この成功により、両社はさらに前工程においても同様の量子技術の活用方法を探求し始めました。得られた知見を最大限に活かすことで、短期間で新たなプロトタイプの完成に至り、2025年にはローム浜松における実証実験にも成功しています。今後は、さらに多くの製造工程や生産拠点への量子技術の導入を計画しているとのことです。

量子技術の社会実装に向けて



このプロジェクトの意義を、Quanmaticの戸川教授は「今回の成果は、大学が行っている高度な研究が実社会に応用された一例であり、特に量子技術が実際の工場で運用され、具体的な結果を上げている点は非常に価値の高いものです」と述べています。また、ローム株式会社の立石取締役は「半導体の安定供給の重要性が増す中、このような量子技術の採用が大きな成果を生むこととなった」と語っています。

量子技術の導入は、半導体市場の変革を促進するだけでなく、サプライチェーン全体の効率を高め、持続可能な製造プロセスに寄与するでしょう。これにより、量子技術は半導体業界の未来に重要な影響を与えると期待されます。

さらなる展望



ロームとQuanmaticは、今後の連携を深め、量子技術を用いた分野を拡大していく計画です。この技術が普及することで、半導体製造業はもちろん、幅広い産業においても革新的な変化がもたらされることでしょう。今後の進展に目が離せません。


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