駅伝選手を支える新技術！ユーフォリアとイムノセンスの革新

スポーツテック企業の株式会社ユーフォリアが、大阪大学発のスタートアップ、株式会社イムノセンスと手を組み、2025年の箱根駅伝を目指す選手たちをサポートするプロジェクトを開始しました。この取り組みは、駅伝選手のトレーニングやコンディションを、最新の技術を駆使して最適化しようとするものです。

プロジェクト概要と狙い

このプロジェクトでは、駅伝選手の日々の厳しいトレーニングによる疲労やコンディションの変化を、たった10分で可視化します。イムノセンスが開発した免疫測定技術「GLEIA」（グライア）を用いた、超小型免疫測定器で唾液中のバイオマーカーを自ら測定し、そのデータをユーフォリアの提供する「ONE TAP SPORTS」プラットフォームに入力します。

選手は、毎日の体調や体重、睡眠、食事のデータをモニタリングし、さらにスマートウォッチで得たトレーニングデータとも連携させることができます。この情報を元に選手は自分のコンディションを確認し、週ごとに詳細な分析結果を受け取ることで、必要に応じてコンディショニングの微調整を行うことが可能になります。

科学とテクノロジーの融合

グライア技術は、イムノセンスの創業者である国立大学法人大阪大学産業科学研究所准教授の民谷栄一氏によって開発されたもので、免疫反応と電気化学技術を組み合わせることで、手のひらサイズの機器で体内のバイオマーカーを高感度で検出します。これにより、従来の大型検査機器に匹敵する感度を持ちながら、選手に対する負担が大幅に軽減されるのです。

アスリートにとっての意義

アスリートにとって、トレーニングによる疲労の蓄積は避けられない課題です。競技本番に合わせてコンディションを最適化するためには、疲労やストレスを早期に発見し、適切に対処することが重要です。従来の採血による測定は負担が大きく、リアルタイムでのデータ取得が困難でしたが、グライア技術の導入によりその問題が解決されます。

選手やコーチは、具体的なデータに基づいてトレーニング内容や計画を見直し、結果的により良いパフォーマンスを引き出すことができるようになります。これにより、選手は自身の調子を科学的に把握し、日々のトレーニングをどのように進めていくかを考えることができるようになります。

今後の展望

ユーフォリアとイムノセンスは、1月のレースに向けてアスリートのコンディショニングサポートの実証を行い、その成果をもとにより幅広いアスリートへのサポートへと繋げていくことを目指しています。正確なコンディショニングの方法やトレーニング計画を確立することで、選手たちが健康的に競技力を高められるように尽力していく方針です。