静岡市の浸水システム
2025-06-02 18:40:18

全国初の現時刻浸水シミュレーションシステムが静岡市に誕生

全国初の現時刻浸水シミュレーションシステムの導入



静岡市が2025年5月から運用を開始する「巴川浸水情報システム」は、全国でも初めての試みとなります。このシステムは、降雨データや河川水位に基づく数値シミュレーションを用いて、現時点の浸水リスクを市民に即座に伝えることを目的としています。これにより、浸水の可能性をリアルタイムで把握でき、迅速な対応が可能となります。

システムの特徴と技術的背景



「巴川浸水情報システム」は、雨水が流出する流域から市街地の浸水影響までを包括的に解析する高精度なシミュレーションが特徴です。具体的には、流出解析モデル、河川・水路の流れを考慮した一次元不定流モデル、下水管の動態を示す管路モデル、さらには平面二次元の氾濫モデルが統合されており、外水(河川氾濫)と内水(排水不良による浸水)を同時に考慮することで、より現実に即した浸水情報を提供します。

このシステムは高頻度で更新され、10分ごとにリアルタイムで浸水範囲を推定するため、市民は最新の情報を手に入れることができます。さらに、2024年度には市内117箇所に設置された浸水センサーから得られるデータも取り入れられ、浸水情報の精度を大幅に向上させています。

地方公共団体による先進的な取り組み



全国的に見ても、このように地方公共団体が現在の浸水範囲をシミュレーションを用いて公表するのは初めての試みです。このシステムにおいては、次の6時間に渡る雨量の予測に基づいた浸水シミュレーションも実施しており、10分ごとの更新により、豪雨時の早期避難や車両退避などの適切な判断をサポートする情報が市民に提供されます。

「RisKma」による迅速な情報発信



本システムには、株式会社建設技術研究所が開発した水災害リスクマッピングシステム「RisKma」が基盤として使用されています。RisKmaは、3D表示を含む高機能な可視化技術を提供し、情報の効果的な発信を実現します。今後はさらなる治水対策効果のシミュレーションなどにも活用されることが期待されており、地方公共団体の防災対策の強化に寄与するでしょう。

まとめ



静岡市の「巴川浸水情報システム」は、国内初の現時刻浸水シミュレーションとして注目を集めています。このシステムを通じて、地域の安全性が高まることが期待され、今後の取組みから目が離せません。市民一人ひとりがこの情報を活用し、災害時にも冷静な判断を下すことができるようになることが求められています。


画像1

画像2

関連リンク

サードペディア百科事典: 静岡市 防災情報 巴川浸水情報システム

トピックス(その他)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。