物流不動産市場の最新動向を探る『2024年下期エスティ物流マーケットレポート』

物流不動産市場の最新動向を探る

株式会社estieと株式会社シーアールイー（CRE）が発表した『2024年下期エスティ物流マーケットレポート首都圏・近畿・東海の動向 supported by CRE』について紹介します。本レポートは、首都圏、近畿、東海エリアを中心とした物流不動産市場の詳細なデータを提供するものです。

レポートの特徴

本レポートは2024年下期にわたって、3,000坪以上の賃貸物流施設を対象とし、2024年7月から12月までの四半期データを盛り込んでいます。レポートは二章構成になっており、第一章では各エリアにおける稼働面積の推移や募集面積の変動、さらには空室率と募集賃料の推移に関する詳細な分析を行っています。第二章では重回帰分析を用いて、物件スペックを考慮した募集賃料の実力値を分析するなど、CREとestieの専門性をより深めた内容となっています。

首都圏エリアの分析

首都圏に関する調査では、需給バランスが均衡している現状が示されています。空室率は横ばいで推移し、募集賃料は微増の傾向が見られます。この安定した動向は、首都圏特有の物流需要の高さを物語っています。

近畿エリアの動向

近畿エリアにおいては、2024年の第三四半期に空室率がわずかに増加したものの、依然として5%未満を維持しています。募集賃料は上昇傾向にあり、現在の水準は4,000円後半で推移しています。このエリアも引き続き需要の高い市場であることが伺えます。

東海エリアの現状

東海エリアでは、2023年第三四半期に空室率が急増しましたが、2024年第三四半期以降は連続して減少している状況です。募集賃料については、空室率の影響を受けることなくほぼ横ばいで推移しています。エリアごとの需給関係に注目が集まります。

今後の展望

本レポートを通じて、今後も調査対象エリアを拡大し、賃料に関連する特徴量の深堀や募集賃料の将来予測を行う計画が進められています。この取り組みにより、さらに濃密なデータを用いたマーケット分析が可能となるでしょう。物流不動産市場の変化をリアルタイムで把握したい方にとって、今回のレポートは非常に価値のある情報源となります。