清水建設とNorthboundが挑む「にぎわい」研究の未来とは
はじめに
近年、都市の活性化やまちづくりに注目が集まる中、株式会社Northboundは、清水建設株式会社に対して伴走型のコンサルティングサービスを提供しています。この取り組みの一環として、清水建設が都市づくりにおける「にぎわい」をテーマに研究を進めていることが注目されています。今回は、清水建設の技術研究所にインタビューを行い、このプロジェクトの背景や進捗について詳しくお話を伺いました。
「にぎわい」とは何か
清水建設では、「にぎわい」というキーワードを研究のテーマに掲げています。これは単なる人の多さや賑やかさだけでなく、地域と人々がどう結びつき、どう活性化させるかを考える重要な要素です。技術研究所のグループ長である石塚氏が語るように、初めは雑談の中で出てきたキーワードでしたが、まちづくりや地域活性化につなげる可能性を感じたとのこと。
野津センター長は、このテーマが漠然としているため研究しづらい一方で、今後の建設業界にとって重要な視点であると強調しました。地域の運用や活性化に貢献するために、この「にぎわい」をどのように捉えていくかがカギとなります。
コンサルティングとの出会い
清水建設がNorthboundにコンサルティングを依頼した背景には、まちづくりや地域活性化の実績が豊富なNorthboundの存在があります。岡澤氏によれば、Northboundの山口社長との出会いは،イベントを通じてのもので、話を進める中で、実際の事例を活かしたコンセプトの構築を期待していたとのことです。
また、石塚氏はNorthboundとの連携により、技術的な視点だけでなく、現場経験に基づいた新しい発想を期待していたことを明かしました。これにより、様々な打ち合わせの中で新しいアイデアが生まれることができたと語っています。
伴走型コンサルティングの利点
Northboundが提供する伴走型コンサルティングは、清水建設の研究プロジェクトに新たな方向性を与えています。野津氏によると、Northboundからの提案により、フィールドスタディやワークショップの企画が効率的に進むことができたと述べています。これによって、研究チーム単独では生まれなかったような発想も得られるようになりました。
岡澤氏は、コンサルタントによる柔軟なアプローチがプロジェクトの進行を加速させたことを実感しており、とりわけ明確なスケジュールやマイルストーンが設定されていない段階でも、仮説の構築と修正を一緒に行うことができたと評価しています。これにより、従来よりも大きな成果を上げることができたと感じているようです。
清水建設が目指す未来
このプロジェクトが進行する中で、清水建設は「にぎわい」の研究を単なる学術的なものに留まらせず、社会実装に向けた実践的な知見を深めたいと考えています。野津氏は、建設業が持つ総合力を高めるために、運用や活性化の分野まで踏み込む必要があると強調しました。
また、石塚氏は「施工で終わり」ではなく、まちの運用・活性化を考える考え方が重要だとし、民間研究所こそがイノベーションを生み出す役割を果たすべきだとの意見を述べています。
まとめ
株式会社Northboundと清水建設の取り組みは、まちづくりにおける新しいアプローチを示す好例です。今後、両者の協力によりどのような社会実装が実現できるのか、たくさんの期待が寄せられています。まちづくりの未来をともに創っていくこのプロジェクトに、ぜひ注目してください。