小樽旅亭 蔵群 再生プロジェクト始動
北海道小樽市に位置する「小樽旅亭 蔵群」は、新たな経営体制の下で再生プロジェクトを開始します。この取り組みは、株式会社温故知新、Blueforest Capital Partners株式会社、そしてSMFLみらいパートナーズの三社によるもので、2025年6月20日から新しい運営が始まります。
蔵群の歴史と特徴
「小樽旅亭 蔵群」は、その名の通り小樽の倉庫群をモチーフにした独自のデザインが魅力の宿泊施設で、異なる趣を持つ18室を有します。宿泊棟、風呂棟、食事棟などの5棟が渡り廊下で繋がれるユニークな構造が、高評価を得ている建築家・中山眞琴氏の手によるものです。
客室からは、美しい朝里川や趣ある坪庭の眺望を楽しむことができ、心身ともにリフレッシュできるナトリウム・カルシウム塩化物泉の温泉も魅力です。この温泉は筋肉痛や疲労回復に効果が期待されています。さらに、バーやカフェでの飲食、ドリンクサービスが全て料金に含まれるオールインクルーシブ方式を採用し、宿泊中の心地よさを重視しています。
再生プロジェクトの詳細
今回の再生プロジェクトでは、SMFLみらいパートナーズがオーナーとしての役割を果たし、温故知新がホテリエとして運営改善やマーケティング戦略の設計を担当します。Blueforestはアセットマネジメントを通じて、資産価値の最大化を図ります。これにより、蔵群の品質を保ちながら地域観光の発展に寄与することが目指されています。
小樽市は、観光客の多くが札幌からの日帰り訪問者であるため、宿泊客の割合は約12%と、他の北海道の都市と比較して低い傾向があります。このプロジェクトは、蔵群を事業として持続的に成長させることで、小樽地区全体の観光振興を図るものです。特に、朝里川温泉エリアは市内唯一の温泉郷でありながら知名度が低いため、このプロジェクトには大きな意義があります。
今後の展望
プロジェクトは2025年の8月頃から begin改装工事を行う予定で、同年の12月にはリニューアルオープンを目指しています。新たに生まれ変わる蔵群は、これまでの伝統を守るだけでなく、新しいブランディングを通じて地域の魅力をさらに引き出していくことでしょう。
まとめ
「小樽旅亭 蔵群」が再生プロジェクトを通じて、ほぼ10年ぶりに新しい風を吹き込むことが期待されます。このプロジェクトを支える三社がそれぞれの強みを活かし、地域の観光資源を最大限に引き出すことで、小樽市の観光振興に貢献していく姿勢が伺えます。新たな魅力を持つ蔵群の未来に、今から非常に期待が高まります。