インドネシア・ナズィル協会訪問の概要
2025年8月21日、東京に本社を置くスペースシードホールディングス株式会社は、インドネシアのジャカルタにおいてAsosiasi Nazhir Indonesia(インドネシア・ナズィル協会、以下「ANI」)への訪問を行いました。代表取締役社長の鈴木健吾氏をはじめ、PT AwinaのCEO、アナンダ・セティヨ・イバンナント氏も出席し、ANIのイマム・ヌル・アジズ会長より温かい歓迎を受ける形で、両者の関係構築が始まりました。
ワカフとCWLSの重要性
訪問において重要なテーマとなるのが、「ワカフ」とその金融スキームである「CWLS」です。ワカフは、イスラムの文化に根差した寄付や信託を意味し、土地や資金などの財産を地域社会のために使うシステムです。この制度は教育や健康など様々な分野での発展に寄与しています。
CWLSは、このワカフ資金を用いてインドネシア政府が発行するイスラム債券(スークーク)を絡めた民間の資金運用策であり、得られた利益を教育や医療といった社会貢献活動に還元します。これにより、社会的意義の高いプロジェクトを持続可能な形で推進する狙いがあります。
日本とインドネシアの協力の可能性
今回の協議では、日本の先進技術とインドネシアのワカフ資産を融合させる新たなビジネスモデルの可能性について議論が行われました。特に農業の生産性向上や健康食品、ヘルスケア分野での協力に対する関心が高まっており、今後の具体的な事業展開に期待が寄せられます。
この初回の会合を通じて、多くの意見やアイデアが交わされ、今後の詳細な協議へとつながる重要な一歩が踏み出されました。具体的な事業モデルや投資枠組みを明確にしていくことが目標です。
具体的な農業プロジェクトの構想
さらに、スペースシードホールディングスは、インドネシアの一次産業を活性化させるために、パームシュガーやリュウガン、コーヒー、カカオ、海藻などの生産効率向上に向けた協力モデルの構築を進めていく考えです。これによって、社会的価値と経済的価値の双方を兼ね備えた持続可能な農業システムを構築することを目指します。
PT AWINAの役割
また、PT AWINAはインドネシアにおける再生可能エネルギーや廃棄物管理の専門企業であり、社会的価値を創出する事業に力を入れています。風力や太陽光によるエネルギー供給、廃棄物のリサイクルなど、多岐にわたる分野でSDGsに貢献することを目指しています。
スペースシードホールディングスについて
スペースシードホールディングスは、未来の宇宙における生活の実現を目指し、技術の開発やビジネスの創出に取り組んでいます。特に「発酵」と「ロンジェビティー技術」の社会実装を通じて、持続可能な事業を展開していく所存です。2040年までには、人類が宇宙空間で生活するのに必要な技術を整えることを目指しています。
さいごに
インドネシアと日本を結ぶ架け橋として、今後のさらなる進展が期待されます。共同事業の成果が、両国の経済発展に寄与することを願っています。