サンリオとエイベックスが新たな戦略的パートナーシップ合意を発表
サンリオ株式会社(東京都品川区)とエイベックス株式会社(東京都港区)は、IPのグローバル展開をさらに強化するために戦略的パートナーシップに向けた基本合意に達したことを発表しました。この合意は、両社の長期にわたる協力関係を基盤とし、特に東南アジア市場におけるビジネス拡大を目指しています。
合弁会社の発展的解消
事業の一環として、サンリオとエイベックスが共同で設立した合弁会社、Avex Southeast Asia Pte. Ltd.(SSEA)は、設立から約5年の間にサンリオキャラクターのライセンスビジネスを大きく拡大しました。特に、2021年12月期から2025年12月期にかけて、売上高は日本円で約10倍増を記録し、両社の強みを生かした成功事例となりました。
この期間における急成長は、サンリオの世界的なキャラクターブランド力とエイベックスの現地密着型の事業運営が見事に融合した成果とも言えます。
株式の譲渡
合意において、エイベックスが保有するSSEAの株式30%をサンリオに譲渡することで、SSEAは2026年1月1日以降、サンリオの100%子会社となります。この過程で、SSEAの現行従業員は全員その雇用が継続され、業務運営もこれまで通り行われるとしています。
さらなる業務提携の進展
この新たなパートナーシップに基づき、サンリオとエイベックスは音楽制作、イベント開催、マーチャンダイジング、販売流通などの分野での業務提携を深化させていく方針です。具体的には、サンリオIPを活用した音楽やイベント企画を推進するとともに、共同での商品開発や販売方法の連携も進めていく予定です。
各社の社長からのメッセージ
サンリオの代表取締役社長、辻朋邦氏は、「SSEAの立ち上げは大きな挑戦でしたが、事業を共に開拓できたことを誇りに思います。この株式譲渡は、両社の関係を終えるものではなく、さらなる連携の第一歩です」とコメントしています。
一方、エイベックスの黒岩克巳社長CEOは、「SSEAは、'IPの力で世界と繋がる'というビジョンを体現する象徴的なプロジェクトです。今後もサンリオとの協業を通じて、より大きな価値創出を目指します」と発言しました。
今後への期待
この合意を契機に、サンリオとエイベックスは、日本国内のみならず東南アジアやその他のグローバル市場でも、IPの創造と拡張における新たな成長段階を目指して共に歩んでいくことになります。双方の企業が持つ専門性と経験を生かし、更なるビジネスチャンスを創出していく姿に、多くのファンからの期待が高まっています。
共同で行われるイベントや商品の展開を通じて、サンリオキャラクターの魅力がより多くの人々に広がることを願ってやみません。