初春文楽公演で迎える新年の幕開け
毎年恒例の「初春文楽公演」が、来年1月3日から国立文楽劇場で開催されます。この公演は新年を彩る特別なイベントであり、2024年の初春を祝うにふさわしい内容となっています。今年も多彩な演目が揃い、特に28年ぶりの上演となる『新薄雪物語』が話題です。文楽の魅力を再発見する良い機会です。
演目内容
第1部: 『寿式三番叟』『摂州合邦辻』
第1部は、祝福の言葉が舞台に響く『寿式三番叟』でスタートします。華やかな舞が観客を魅了し、その後の『摂州合邦辻』へと続きます。この演目では、玉手御前が義理の息子に禁断の恋を仕掛け、愛憎劇が展開されます。玉手の父、合邦の怒りから引き起こされる悲劇に注目です。
第2部: 『新薄雪物語』
次に登場するのが、記念すべき『新薄雪物語』です。桜が満開の清水寺を背景に、園部左衛門と薄雪姫の愛を描きます。二人は権力争いに巻き込まれ、命がけの選択を余儀なくされる親たちの姿も見どころです。28年の時を経て再び舞台に甦る、この物語の深い感動を体験してください。
第3部: 『壺坂観音霊験記』『連獅子』
最後は、『壺坂観音霊験記』と『連獅子』が上演されます。『壺坂観音霊験記』では視力を失った夫と妻の夫婦愛が描かれ、深い感動が広がります。一方、『連獅子』は歌舞伎でも有名な演目で、文楽では親獅子と子獅子に加え、母獅子も登場する特別な構成が魅力です。三頭の獅子の 豪華な舞いをお見逃しなく。
お正月の特別な演出
国立文楽劇場では、新年の縁起物として「にらみ鯛」と「大凧」を舞台上部に飾ります。令和8年の大凧には、今年の漢字が清水寺の貫主、森清範さんによって書かれます。さらに、1月3日から7日までの期間中、ご来場の皆様にはオリジナル手ぬぐいを抽選でプレゼント!新年の雰囲気を味わいながら、文楽を楽しむ絶好のチャンスです。
公演の詳細情報
公演日は、1月3日から全ての部が行われます。第1部は午前11時、第2部は午後2時30分、そして第3部は午後6時からの開演です。各部の観覧料は第1部と第2部が一般6,500円、学生4,600円、第3部は一般6,000円、学生4,200円となっています。
チケットは国立劇場のチケットセンターでお求めいただけます。なお、12月29日から1月1日までの間は、電話予約が休業するため、ご注意ください。インターネット予約も可能ですので、ぜひ利用してみてください。
この初春文楽公演で、新しい年の始まりを伝統芸能と共に迎えてみてはいかがでしょうか。文楽の世界に浸りながら、心温まるひとときをお過ごしください。