再生可能エネルギーの拠点が誕生
世田谷区池尻に位置する「HOME/WORK VILLAGE」は、旧池尻中学校のリノベーションを受けて新たな地域活性化のモデル施設として生まれ変わりました。今回は、その屋上プール跡地に新たに設置された都市型太陽光発電所「じりじりリユース発電所」の詳細についてお伝えします。この発電所は、廃校を利用するという新しい形態で、地域住民に持続可能なエネルギーを提供することを目指しています。
発電所の誕生秘話
「じりじりリユース発電所」という名称は、世田谷区立池尻小学校の5年生によって考案されました。これは、池尻の「じり」と太陽の「じりじり」を掛け合わせたものです。命名セレモニーは2025年10月8日に行われ、保坂展人区長がこの名を発表しました。このセレモニーでは、命名者の伊藤眞さんが「この発電所が地域に根付くことを願っている」と語る姿が印象的でした。
リユースパネルの活用
この発電所の特徴の一つは、首都圏の商業施設で使用されていたリユース太陽光パネルの活用にあります。新たに製造されることなく、廃棄される運命にあったパネルたちが、ここで再利用されることで、CO₂の排出量を大幅に減少させることが可能となりました。環境に配慮した資源の循環利用は、持続可能な都市づくりの象徴とも言えるでしょう。
発電ビジネスモデル
「じりじりリユース発電所」は、個人向けのクラウド型発電サービス「ピーパ」を導入しており、世田谷区民は自らの電力を直接管理し、固定価格での利用が可能になります。約50世帯がこの「発電主」として、住民自身が契約を結び地域内で生産された電気を利用する「地産地消」の仕組みが整っています。これにより、地域の持続可能なエネルギー利用が促進されることになります。
未来に向けた展望
「じりじりリユース発電所」は、廃校のプール跡地を活用した日本初の試みとして、今後も様々な取り組みが期待されています。2025年11月からの発電提供を見込んでおり、地域住民に喜ばれる電力供給を始めます。さらに、教育の場としての活用も模索されていくことでしょう。地域の子どもたちにも環境問題について学ぶ機会が提供され、より多くの人が再生可能エネルギーの重要性を理解することが期待されています。
まとめ
「じりじりリユース発電所」は、環境に優しいエネルギーのモデルケースであり、世田谷が未来に向けて歩み出す象徴です。このプロジェクトは地域に根付いた新しい形の発電所として、持続可能な社会への一歩を踏み出したと言えるでしょう。私たち全員が「じりじりリユース発電所」に参加し、エネルギーの地産地消を実現することが、地域社会の活性化につながると信じています。