50代以上の女性が注目するeスポーツの魅力と実態
最近、電子ゲーム、特にeスポーツという新しい形態の娯楽が注目を集めています。女性誌「ハルメク」が行った調査によれば、50歳以上の女性たちの間でもこのトレンドが広がっていることが明らかになりました。特に70代の女性たちの間でeスポーツのプレイ意向が高まっています。
調査の背景と方法
この調査は、50歳から86歳の女性398名を対象に、2024年の12月に実施されました。eスポーツに対する認知や関心度、実際のプレイ経験などを尋ねるWEBアンケート形式で行われています。興味深い結果がいくつも浮かび上がっています。
eスポーツの認知と関心度
調査の結果、「eスポーツ」という言葉の認知率はなんと91.5%に達しました。一方で、実際に視聴された方の割合は17.3%、プレイ経験者はわずか1.8%という現実もあります。この数字からは、認知度に対して実際の参加は限定的であることがわかります。ただし、興味を持つ人の割合は47.7%とほぼ半数を占めています。
年代別に見ると、70代以上の女性がeスポーツを実際にプレイしたいという意向が特に強いことが分かります。これに対して、50代の女性はその関心が薄いことがうかがえます。
デジタルゲームの増加
最近の調査では、デジタルゲームの経験率が41.7%に達し、特に50代後半から70代前半にかけての増加が目立っています。多くの女性が「暇つぶしに最適」と感じており、また「ルールが簡単で楽しめる」という観点からも選ばれています。逆に、オンラインゲームの経験率はまだ5.5%と低迷しています。
アンケートでの興味深い発言
「最近の若い人だけでなく、中高年も楽しめるデジタルゲームは魅力的」と語る60歳の女性や、「デジタルだから体力に自信がない自分でも楽しめる」という61歳の意見が寄せられ、年齢を問わず楽しめる可能性が示唆されました。以前はeスポーツが若者向けのものであるというイメージが強かったですが、その概念が変わりつつあることが伺えます。
シニアが惹かれるeスポーツの要素
年齢、性別、人種、障がいといった垣根を越えて、様々な人々が楽しめる「バリアフリーなスポーツ」としてのeスポーツの魅力が強調されています。特に「認知症予防」という視点からも関心が集まっているようです。
無関心層の理由
一方で、eスポーツに興味を持たない208名からの回答では、「目に悪そう」という懸念が最大の理由として挙げられています。その他にも「面白くない」「無駄な時間」といった意見が多く、シニア層ならではの身体的な懸念が影響しているようです。
専門家の見解
「ハルメク 生きかた上手研究所」の所長、梅津 順江氏は、eスポーツの市場にはまだまだ伸びしろがあると指摘します。「シニア世代に向けた普及が進むことで、積極的に楽しむ取り組みが増えることを期待しています。」と語っており、eスポーツが中高年の新たな楽しみ方として位置づけられる可能性を示唆しています。
結論
eスポーツは単なるゲームではなく、シニア世代が健康で充実した生活を送るための新しい手段として、ますます注目される存在になるでしょう。年齢を超えて共に楽しむことができるeスポーツの可能性を、ぜひ探求してみてください。