2026年5月のM&A動向
2026年5月、日本におけるM&A(企業の合併・買収)の動きが注目を集めています。この月のM&A件数は前年同月比21件増の121件となり、取引総額は驚異の1兆4135億円を超えました。中でも、スウェーデンの投資ファンドEQTによるカカクコムの非公開化案件が、全体を大きくけん引しました。
M&Aの件数と金額の推移
2026年に入って、M&A件数は過去最多を記録した2025年の1344件を上回るハイペースで推移しています。1月からは毎月100件超の連続が続き、これは2008年に統計調査が始まって以来、初めてのことです。5月の段階での累計件数は622件に達しており、前年同期を72件上回っています。このまま進むと、年間1500件も視野に入ってきています。
企業は資本効率の向上やコア事業への集中を図りながら、非中核事業の切り離しや成長分野への積極的な投資を進めています。そして5月には、海外の投資ファンドによる日本企業の非公開化(TOB)や、国内企業の海外事業の買収といった、グローバルな資本移動を伴う案件が相次ぎました。
取引総額上位の案件
1.
カカクコム 取引金額:約5,509億円
スウェーデンの投資ファンドEQTによる株式公開買い付け(TOB)を受け入れる形で、カカクコムは株式を非公開化します。急速に進化するデジタル市場において、短期的な業績変動を避けつつ機動的な成長戦略を実行するための選択とされています。EQTのグローバルな知見を生かし、新たなビジネス展開を目指しています。
2.
ENEOSホールディングス 取引金額:約3,360億円
米エネルギー大手Chevron傘下の東南アジアとオーストラリアにおける燃料油販売事業を取得することで、国内の石油需要が減少している中、成長が見込まれるアジア・オセアニア地域での事業基盤の強化を図ります。
3.
きんでん 取引金額:約850億円
三菱電機傘下の弘電社をグループ会社として迎え入れることにより、施工体制と技術力の強化を狙っています。これにより、更なる事業拡大を目指す姿勢を強化しました。
M&A Onlineとは?
M&A Onlineは、企業の合併・買収に関する情報を幅広く提供するメディアです。私たちは、M&Aに対する理解を深め、これを活用することで社会課題の解決や日本経済のイノベーションに寄与することを目指しています。広告掲載や取材の依頼、寄稿の受付など、さまざまなお問い合わせをお待ちしております。
結論
2026年5月のM&A動向は、企業の戦略的な動きを反映した重要なデータとなっています。特に、国際的な視点からの資本移動や、非公開化の動きは、これからの日本経済における大きな変化を予感させます。今後の動向にも注目が集まる中、企業はますますグローバルな舞台での競争が求められるでしょう。