STU48が奏でる平和のメロディーが広がる紙屋町コンサート
2023年、被爆80周年を迎えた広島で行われた「紙屋町まちかどピアノ ラッピングリニューアル記念コンサート」に、STU48が特別ゲストとして出演しました。彼女たちは『平和文化アンバサダー』に就任後、初めての公式活動として参加し、その場で感動的なパフォーマンスを披露しました。
歴史あるピアノと新たなデザイン
「紙屋町まちかどピアノ」は、1967年製のグランドピアノで、広島の純音楽茶房「ムシカ」で多くの市民に愛されてきました。戦後すぐの広島で、このピアノは人々に希望の象徴として親しまれ、今でも人々の心に希望を与え続けています。このピアノは2020年にシャレオに設置され、ちょうど5周年を迎えました。
今回のコンサートでは、ピアノのラッピングデザインが一新され、広島が「75年間草木も生えない」と言われた時期を経て、現在では花と緑があふれる美しい街へと生まれ変わったことを表現した作品となっています。平和や再生の願いを込めた美しい花や緑のモチーフが、希望のメッセージを伝えています。
STU48による心温まるパフォーマンス
ステージ上では、まず兵頭葵がピアノを演奏し、その後岡田あずみ、岡村梨央、久留島優果、諸葛望愛の4名が歌唱を担当しました。岡田は「私たちは先日、平和文化アンバサダーに就任させていただきました。この演奏と歌を通して、平和への思いが少しでも伝われば」と挨拶し、コンサートの始まりを告げました。
岡村は「広島で活動する私たちだからこそ届けられる平和への願いがあります。今年、被爆80年を迎えるにあたり、より多くの方にこの楽曲を届けたいです」と、メッセージソング『花は誰のもの?』を披露しました。この曲は平和を願う思いが込められ、観客に感動を与えました。
コンサートでは、さらに瀬戸内の穏やかな風景を描いた『瀬戸内の声』など、全4曲を通じて平和へのメッセージが込められたパフォーマンスが展開されました。兵頭は最後に「私たちSTU48の歌や活動を通じて、皆さんが平和の尊さについて考えるきっかけとなれば嬉しいです」と締めくくると、感動のフィナーレへとつながりました。
生徒たちとの心温まる合唱
フィナーレでは、広島市立基町小学校と広島なぎさ中学校・高等学校の合唱部のメンバーと共に、被爆80周年を記念する音楽『ひろしま平和の歌』を合唱しました。この歌声が「紙屋町まちかどピアノ」の音色に乗せて響くと、会場全体が平和の大切さを再確認する、感動的な時間となりました。
『紙屋町まちかどピアノ』の背景
「紙屋町まちかどピアノ」は、広島の「純音楽茶房ムシカ」で使用されていたピアノです。戦後、混乱の中にあった人々が、このピアノから流れる『第九』のメロディに希望を見出しました。このように、ピアノは長年の歴史の中で、多くの人々の心をつなぐ存在となっています。2020年からは「音楽のあふれるまちづくり」のシンボルとして、広島で音楽を楽しむ場として利用されています。
『ひろしま平和の歌』について
『ひろしま平和の歌』は、広島市が世界平和の原点であることを願い、広島平和祭協会が歌詞を公募して制作された歌です。この楽曲は第一次平和祭で初めて披露され、現在も平和記念式典で歌い継がれています。また、この歌は広島の若い世代にとっても、平和の重要性を学ぶきっかけとなっています。
今回のコンサートを通じて、STU48は改めて平和のメッセージを広島の地から発信しました。彼女たちの歌声とともに、皆が心に平和の大切さを刻むことができた素晴らしい時間となりました。