ダイキンUKが新しいヒートポンプを発売、エネルギー効率を高めるサービスを提供開始
ダイキンUK、新ヒートポンプ『UP Series』を発表
イギリスのダイキンUK社が新たに、最新技術を搭載したヒートポンプ製品ライン『UP Series』の販売を開始しました。これは、当社の欧州連結子会社であるInformetis Europe Ltd.(IMTE)が提供する先進的なBudget Controlサービスと連携しており、家庭でのエネルギー管理を一新することを目的としています。
背景と市場の動向
イギリスでは、未来の住宅基準である「Future Homes Standard 2025」に基づき、新築住宅へのガスボイラー設置が禁止される見通しです。この取り組みは、カーボンニュートラル達成に向けた政府の重要なステップであり、より環境に優しい暖房技術への移行を促進しています。それに伴い、新たに設けられた「ボイラー・アップグレード・スキーム(BUS)」という補助金制度も注目されています。この制度は、家庭でのヒートポンプ導入を後押ししており、2024年には市場が前年比63%の成長を記録する見込みです。
Budget Controlサービスの特徴
新しく発表されたBudget Controlサービスは、ヒートポンプを利用する家庭の電力消費を最適化します。家庭に設置された電力センサーが測定したデータを基に、NILM(Non-Intrusive Load Monitoring)技術を用いて、住居内の人の活動レベルを把握。これにより、不在時や就寝中のヒートポンプの設定温度を自動で制御し、電力料金の削減を実現します。太陽光発電システムを用いている家庭は、発電状況に応じてヒートポンプの稼働も調整され、より効率的なエネルギー運用が可能となります。さらに、クラウドベースのサービスであるため、電力需要の変化に柔軟に対応し、最適化機能は常に進化することが可能です。
今後の展望
今回のUP Seriesは新築住宅だけでなく、既存住宅への導入も対象となります。年間約18万戸から20万戸の新築住宅が供給される中、ダイキンUKは市場でのトップシェアを目指し、IMTEと連携を強化していきます。これにより、家庭でのエネルギー管理をより強力にサポートし、環境負荷の低減に貢献していくことでしょう。
会社情報
インフォメティス株式会社は、エネルギーデータを活用し、AIを駆使してエネルギー最適化ソリューションを提供。カーボンニュートラルを社会実装する使命のもと、日本国内外での需要に応えています。所在地は東京都港区、設立は2013年、証券コードは281Aの東証グロース市場に上場しています。
この新製品とサービスにより、家庭の暖房と冷房の選択肢が広がり、持続可能な社会への一歩を踏み出すことが期待されます。