新たなパートナーシップの幕開け
IQVIAとVeeva Systemsは、臨床開発および商業領域における長期的なパートナーシップを発表し、関係するすべての法的懸念を解消しました。この提携により、両社の顧客は、彼らのソフトウェアやデータ、テクノロジー、サービスをよりシンプルに活用できるようになります。特に注目される点は、コマーシャルと臨床開発のそれぞれの分野での新たな取り組みです。
コマーシャル分野での革新
IQVIAとVeevaは、マスターデータやソフトウェアの第三者アクセスに関する契約を結びました。この契約により、顧客はIQVIAあるいはVeevaが提供するデータを、自社が利用している他のソフトウェアやサービスへ容易に統合できるようになります。具体例として、Veevaのマスターデータ管理(MDM)や分析ツールであるVeeva Nitro、AI機能においてIQVIAのデータが活用されます。
さらにIQVIAの商業製品においても、Veevaのデータが取り入れられ、顧客は両社が提供するテクノロジーやサービスパートナープログラムを通じて、より高度な分析や情報管理を行うことが可能になります。これにより、プロジェクトの進行速度が格段に向上し、迅速かつ効率的にTPA(第三者アクセス)の取得が進められるようになります。
臨床開発分野での連携
このパートナーシップを通じて、IQVIAはVeevaのCRO Clinical Data Partnerプログラムに参加し、Veeva Clinical Suiteを活用できるようになります。具体的には、Veeva EDCを用いた試験構築が可能となり、これにより顧客はIQVIAのクリニカルデータマネジメントやテクノロジーソリューションを活用し、データの収集からスタディのロック、さらにはデータの納品まで、様々なプロセスを一段とスピーディに行えるようになるでしょう。
お互いのビジョン
VeevaのCEO、Peter Gassner氏は「私たちはIQVIAとの協力を通じて、顧客にとっての価値を最大化するために尽力しています。この提携が、業界全体にとって大きな利益をもたらすことを期待しています」と述べています。
また、IQVIAのCEO、Ari Bousbib氏も「私たちのパートナーシップにより、両社の顧客が最良の情報やサービスを一貫して利用できる環境が整います。これにより、臨床開発が加速し、革新的な治療法の市場投入がスムーズになることを目指しています」と期待感を示しました。
まとめ
IQVIAとVeevaの協力は、ライフサイエンスおよびヘルスケア業界において新たなスタンダードを生む可能性を秘めています。両社の技術的なシナジーは、患者にとっての利便性や治療法の提供の速さに繋がるでしょう。技術とデータが交わり合った時、どんな革新が生まれるのか、業界全体が注目しています。