川崎からの新たな風、DOUBLE UPがデビューアルバムをリリース
川崎市の南部から湧き上がるヒップホップシーンの新星、DOUBLE UP(ダブルアップ)が待望の1stアルバム『NEW SOUTH』をリリースしました。メンバーはYvv(ユウ)とJETSKI(ジェットスキ)の2人で構成され、彼らは日本のヒップホップシーンに多大な影響を持つBAD HOPが解散して以来、その後継として注目されています。
本アルバムのリリースは2024年2月19日で、彼らの生い立ちや苦悩、そして故郷に対する深い愛情が色濃く反映されています。特に、地元・川崎に吹く新たな風を象徴するタイトルの『NEW SOUTH』は、今後の彼らの活動における重要な基盤となるでしょう。
アルバムの魅力
『NEW SOUTH』は、10トラックで構成されています。それぞれのトラックには、川崎の街の特性や、メンバーの個人的な体験が色豊かに描かれています。どの曲も聴く者の心を掴む新たな試みがされています。特に注目すべきは、リードトラックの「South Block」です。地元の先輩であるAKIRA THE G.O.A.Tが手がけたこの曲は、デトロイト風のビートが特徴で、疾走感とともにストリートの雰囲気を巧みに表現しています。多くの仲間と共に育った背景が色濃く反映されており、このトラックから彼らの野心や意気込みが伝わってきます。
さらに、「KOREAN TOWN」では川崎南部の韓国文化に触れ、特有のビートに乗せたパンチの効いたリリックが印象的です。また、「What's Up Hater」では、近年の誹謗中傷問題をテーマにし、聴き手を惹きつけるキャッチーなフックが心に残ります。音楽を通じて伝えたいメッセージが集約されたこのアルバムは、聴衆に大きな感情的共鳴をもたらすことでしょう。
さらなる可能性
悪環境からの脱却や、仲間との絆を描いた「Dear Family」は、家族や支えてくれる仲間への感謝を込めたラップが印象的で、リスナーに深い感動を与えます。また、「Pain Rain」では、過去のトラウマを克服する姿が描かれており、多くの聴衆が共感できる内容となっています。
彼らは2024年が始まってから、沖縄、長野、千羽町などで公演を行い、そのたびに観客を魅了しています。無名と言われながらも、彼らの可能性は計り知れず、これからの日本ヒップホップシーンを担う存在となることが期待されています。
まとめ
川崎発のヒップホップユニットDOUBLE UPは、1stアルバム『NEW SOUTH』を通じて、その存在意義を強く示しました。地元の風土や文化を背景に、彼らのリリックには現代日本の若者が抱えるリアルな苦悩や希望が綴られています。ヒップホップシーンに新たな風を吹き込む彼らの今後の活躍に、目が離せません。ぜひ、彼らの公式ミュージックビデオ「South Block」もチェックしてみてください!
このNEW SOUTHという作品は、今の日本のヒップホップシーンを語る上で欠かせない一枚となるのではないでしょうか。