『少女仮面』新演出
2025-04-14 17:58:44

渡辺えりが挑む!唐十郎『少女仮面』新演出の魅力を探る特別公演

渡辺えりが挑む!唐十郎『少女仮面』新演出の魅力



日本の演劇界において、唐十郎の名作『少女仮面』が再び脚光を浴びます。この作品は、1969年に鈴木忠志が主宰する早稲田小劇場に書き下ろされたもので、岸田戯曲賞を受賞したものです。そのため、演劇界でも非常に高い評価を受けており、数多くの再演が行われてきました。今回は、古稀を迎えた渡辺えりが新たに演出を手掛け、2025年6月に特別公演として上演されることが決定しました。

残念ながら、2024年5月にこの世を去った唐十郎は、アングラ演劇の巨星と称され、その影響力は今なお健在です。唐と同時代に生きる渡辺えりは、演劇の道を共に歩んできた仲間として、彼の追悼公演に心を込めます。今回は、豪華なキャストが勢揃いし、新しい『少女仮面』の映像をお届けします。大鶴佐助、土屋佑壱、吉田裕貴、福本雄樹、さらにはトリプルキャストで参加する黒島結菜など、多様な演技力を持つ個性豊かな面々が集結します。

渡辺えりの演出意図とは



渡辺えりは、42年前にパルコ劇場プロデュースで『少女仮面』に出演した経験を持ちます。彼女は春日野八千代役を演じ、多くの影響を受けながらその役を演じてきました。70歳を迎えた今年、唐十郎への追悼の思いを込めて、自身の原点を探求することを決めました。この公演は、彼女が子供の頃から抱いていた平和への祈りと、舞台への夢の実現でもあるのです。

劇中では、小室等の作曲による名曲が三味線やチェロ、バイオリンの生演奏で演奏される予定です。また、春日野が憧れた甘粕大尉の役は、その日、その日で日替わりのゲストが演じます。これも古稀公演ならではの魅力と言えるでしょう。

『少女仮面』のあらすじ



物語は、東京都内の地下喫茶「肉体」が舞台です。この謎めいた喫茶店を経営するのは、宝塚の伝説の男役スター春日野八千代。彼女は「嵐が丘」のヒースリック役の稽古に明け暮れ、キャサリンの登場を心待ちにしています。この喫茶店には、肉体を介さない欲望や永遠の愛に対する希求が描かれています。

そして、自称16歳の少女たちが地下喫茶「肉体」に現れ、物語が動き出します。春日野はその中の一人に永遠の処女キャサリンの役を振りますが、東京大空襲で家族を失った保険外交員の妄想や、愛に苦しむ腹話術師の苦悩が浮き彫りになっていきます。

舞台は戦争の爆撃音と未来の解体の騒音が交錯し、「肉体」と「精神」の中で対立が生じます。宝塚の華やかさを夢見て地下に降りた少女たちの運命や、春日野自身の運命がどのように交差するのか、本作では目を離せません。

公演情報



  • - タイトル:『少女仮面』
  • - :唐十郎
  • - 演出:渡辺えり
  • - 出演者:渡辺えり、大鶴佐助、土屋佑壱、吉田裕貴、福本雄樹、新内多賀太夫、宮下浩行、黒島結菜、夢乃、鈴木楓加(トリプルキャスト)、川村毅
  • - 日程:2025年6月11日(水)〜6月22日(日)
  • - 劇場:ザ・スズナリ
  • - チケット価格:一般 ¥8,000、U-30/当日引換券 ¥5,000
  • - 一般発売:2025年4月26日(土)10:00~
  • - 公式サイトオフィス300

演劇ファン必見のこの公演で、唐十郎の名作がどのように新たな息吹を吹き込まれるのか、ぜひ会場で目撃してください。


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