Loohcs高等学院・佐野陽菜さんが受賞
2023年12月7日、「サイエンスキャッスル2024 東京・関東大会」が開催され、Loohcs高等学院の佐野陽菜さんが特筆すべき賞を獲得しました。優秀賞に加え、慶應義塾大学薬学部賞を受賞した佐野さんの研究テーマは、地域開発で失われがちな「場所の記憶」を可視化し、新たな街づくりの方法を探るというものでした。この受賞は、彼女がどれほどまでに深い洞察を持ち、地域を大切にしようとする姿勢の現れです。
サイエンスキャッスル2024とは
「サイエンスキャッスル2024」では、口頭発表12件、ポスター発表80件といった内容があり、まさに「超高校級の研究共同体」として知られています。この大会は競技だけでなく、出場後には企業と連携し「未来ワークショップ」が開催され、若い研究者たちの斬新な発想を育てる場となっています。
佐野陽菜さんの研究テーマ
佐野さんの研究は、地域の記憶を可視化するプロジェクトで、独自に開発したウェブサイト「LOCAL LOG」を活用しました。参加者には場所に関する思い出を写真と言葉で記録してもらい、そのデータをWebGISプラットフォーム『Re:Earth』に取り込みながら、地域毎の記憶の可視化を行いました。これにはワークショップやフィールドワークも取り入れられており、さまざまな意見を集めて検証する活動が行われました。
研究への情熱
佐野さんがこのテーマに興味を持ったのは、地域の再開発が進む中で「記憶」と「アイデンティティ」が失われがちであるという危機感から来ています。彼女は、場所に宿る思い出や感情が、その地域にとってどれほど重要かを実感し、それを反映した街づくりの新しい方法を提案したいと考えています。
未来を見据えた「LOCAL LOG」の可能性
「LOCAL LOG」は地域記憶の保存と共有を目的としたもので、それを通じて地域の魅力を再発見し、新しい街づくりへの視点を提供することを目指しています。個々の思い出を可視化することにより、地域住民の声がより重要視される街づくりが実現できるのではないかと、佐野さんは期待を寄せています。
Loohcs高等学院について
Loohcs高等学院は「学校を問い続ける学校」というコンセプトのもと、生徒たちの独自性や創造力を重視したカリキュラムを提供しています。自らの考えを自由に発表できる環境が整っており、生徒の成長を促す場として機能しています。
Loohcs株式会社のビジョン
Loohcs株式会社は「すべての人を主人公に」というビジョンを掲げ、リベラルアーツとプロジェクト学習の二本柱で教育を提供しています。社会で必要となるスキルを実践的に学ぶ機会を創出し、子どもたちが自身の人生を美しい物語として捉える手助けをしています。教育の新たな形を目指し、未来に向けた取り組みが各所で進められています。