YKK APと富山大学の研究
2025-07-28 15:39:57

YKK APと富山大学が共同研究を開始、持続可能なアルミニウム産業を目指す

YKK APと富山大学が共同研究講座を設置



2025年6月1日、YKK AP株式会社と国立大学法人富山大学は「アルミ再生・循環システム工学(YKK AP)共同研究講座」を開設することを発表しました。両者は、地球環境への配慮から脱炭素化と循環型社会の実現に向けて、特にアルミニウムのリサイクル技術の進化に取り組むことを目的としています。

YKK APのビジョン「Evolution 2030」


YKK APは、自社のビジョン「Evolution 2030」の中で、地球環境貢献を重要な柱に掲げています。具体的には、2030年度までにアルミのリサイクル率を100%にすることを目指しています。この目標達成には、様々なアルミニウム合金スクラップから不純物を効率的に取り除く技術や、残った不純物があっても高い特性を持つ材料を選出する技術が必要不可欠です。これを解決するため、YKK APと富山大学の共同研究が進められます。

共同研究講座の具体的な計画


この共同研究講座では、以下の三つの研究領域に焦点を当てます。

1. アルミニウム合金スクラップからの不純物分離プロセス
富山大学が提案したアルミニウムアップグレードリサイクル技術の実用化に向けて、不純物分離のプロセスを効率化する技術を開発します。

2. 不純物を含むアルミニウム材料の特性改善
市場で再生されたアルミニウム材料の特性を改善し、新たな用途の開発を試みます。

3. アルミニウムリサイクル工程のエネルギー削減
塑性加工技術を駆使して、リサイクルプロセスのエネルギーを削減するための技術を研究します。

この講座は2025年から2027年までの2年4ヶ月間、富山大学の先進軽金属材料国際研究機構内で展開されます。

持続可能な社会の実現に向けて


富山大学には、日本のアルミニウム材料研究における中心的役割があり、講座を通じてリサイクルアルミの価値を高めることが期待されています。持続可能なアルミ産業の構築を目指し、雇用創出や環境ビジネスの立ち上げに寄与することを目指しています。

さらに、YKK APは「富山循環経済モデル創成に向けた産学官民共創拠点」にも参加し、富山市や関係企業との連携を強化しており、2023年には富山大学に対して1,000万円の支援を行っています。これにより、企業の実験施設と富山大学の先進技術を融合し、持続可能な社会実現に向けた研究と実用化を進めます。

この共同研究が実を結ぶことで、我々の未来がより環境に優しいものになることを期待してやみません。YKK APと富山大学の新たな取り組みは、循環型社会を形成する大きな一歩となるでしょう。


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