国立大学法人岡山大学(本部:岡山市北区、学長:那須保友)は、半導体産業の重要性を踏まえ、令和6年度に「半導体人材育成」をテーマにした4つの講座を開講しました。この取り組みは、地域の企業や大学の関係者など150名以上の聴講者を迎え、盛況のうちに終了しました。
今回の講座は、岡山大学が中心となって推進する「岡山半導体研究推進委員会」が主催したもので、昨年度から始まった大学院生向けの「先端半導体テクノロジー講座」を含め、理系の学部生向けの「先端半導体テクノロジー入門編」や、教養教育の一環として「アタリマエの科学」が開講されました。また、経済学部経済学科においても、藤井大児教授による「経営組織論」の授業に半導体に関するコンテンツを取り入れ、広島大学の青砥なほみ特命教授を講師として招くなど、実践的な学びを提供しました。
参加者から寄せられた感想の中には、「半導体が日常生活に深く関わっていることを知り、日本のGDPに対する貢献度の高さを実感した」という声や、「今回の学びを通じて、自身のキャリアや社会における役割を深く考えるきっかけになった」といった意見が多くありました。これにより、参加者は半導体産業の重要性を再認識し、将来的なキャリアに対する新たな視点を獲得したようです。
令和7年度以降は、「大学コンソーシアム岡山」との連携を強化し、地域の大学との相互単位認定を目指したカリキュラムを展開する計画があります。また、地域の大学や企業との連携も進め、半導体分野における研究や人材育成をさらに強化していく方針です。
岡山半導体研究推進委員会は、中国地域の半導体関連産業振興協議会とも協力し、地域を中心に半導体を活用した研究活動や人材育成に引き続き取り組みます。岡山大学の研究・イノベーション共創機構は、大学の学生や教職員と地域の企業との交流を促進し、相互の成長を図る活動を行っています。
今後も、地域の中核を担い特色ある研究を強化する岡山大学の取り組みにご期待ください。地域の持続可能な発展に寄与する研究大学として、さらなる進展を見せていくことでしょう。
また、岡山大学は、国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」にも積極的に取り組んでおり、政府の第1回「ジャパンSDGsアワード」特別賞を受賞した実績もあります。地域社会との共育共創を進め、未来のイノベーションを切り拓く研究大学としての成長を期待される岡山大学の活動は、さらなる注目を浴びることでしょう。