シニア世代の買い物行動に見る新たなトレンドとは？

シニアの購買行動の変化

最近、株式会社mitorizが行った調査によると、シニア世代の買い物事情には明確な変化が現れています。この調査は、60歳以上の991名を対象に行われており、彼らの買い物の頻度や時間帯、情報収集の手段などが明らかになりました。まず注目したいのは、買い物の頻度です。

調査結果によると、シニアの約45.4％が「週に2～3回」買い物に出かけています。また、一人暮らしの方は「ほぼ毎日」買い物に出かけている割合が48.6％に達しており、これは生活の一部として買い物が定着していることを示しています。

買い物のタイミングと目的

買い物をする時間帯については、34.0％が「夕方」に出かけるという結果が出ました。特に「ほぼ毎日」買い物に行く人の中では、夜の時間帯に買い物をする方が多い傾向にあり、生活リズムに合わせた買い物が行われていることが伺えます。

また、79.7％のシニアが「買い物が気分転換になる」と回答しており、買い物は単なる物の購入ではなく、心のリズムを整える行動として重要な役割を果たしていることが分かりました。

買い物先の選択

買い物先としては、圧倒的に「スーパー」が95.5％を占め、次いで「ドラッグストア」が60.0％です。驚くべきことに、ドラッグストアの利用率はコンビニの1.8倍であることも明らかになりました。この背景には、ドラッグストアが食品や日用品、医薬品を一度に購入できる便利さや手頃な価格帯が影響していると考えられます。

楽しみを見出すシニア

買い物をしていて「楽しい・嬉しい」と感じる人は約90％。シニア世代は「セールや特売で安く買えたとき」「掘り出し物に出会えたとき」「欲しかった物が見つかったとき」など、買い物を通じて得られるポジティブな体験を重視しています。買い物が単なる物の購入ではなく、心地よい体験でもあることが強調されています。

情報収集の方法

商品や買い物の情報は、47.1％が「店舗のアプリやLINE通知」を利用し、「紙のチラシ」を超える傾向が見られました。これにより、シニア世代においてもデジタル化が進んでおり、スマートフォンを利用した情報収集が一般化していることが証明されています。ただし、SNSの利用状況はまだ限られており、情報源が多様化しているものの、すべての手段が利用されているわけではありません。

結論

今回の調査から、シニア世代における買い物行動には多くの変化が見られることが分かりました。買い物の頻度や時間、情報収集の方法が進化し、ドラッグストアの利用が顕著であることが明らかになりました。今後もシニア世代のニーズに合わせたサービス提供が求められるでしょう。調査結果は、シニアをターゲットにしたビジネス戦略や商品開発にとって参考となる重要な資料です。