新型コロナ後遺症研究
2026-06-02 01:12:27

岡山大学、大塚教授が新型コロナ後遺症研究に着手

岡山大学(岡山市北区)の学術研究院医歯薬学域総合内科学の大塚文男教授が、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の「令和7年度新興・再興感染症に対する革新的医薬品等開発推進研究事業」に選ばれました。この事業は、国内外の感染症に対する基本的な研究の進展を試みるもので、新しい診断法や治療法、予防法の開発を目指しています。

大塚教授が取り組む研究テーマは「炎症・ストレスマーカーに着目した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)罹患後症状の病態とバイオマーカー特定のための縦断的観察研究」です。この研究では、2026年6月から2027年3月までの期間に、岡山大学病院のコロナ・アフターケア外来を訪れたLong COVID患者の血液サンプルと臨床データを統合して解析します。主な目的は、Long COVIDに関連する症状の解明とその病態の客観的な指標であるバイオマーカーの特定です。

Long COVIDは、COVID-19に感染した患者の中で約4〜10%に見られ、症状は3か月以上持続することがあります。これによって全身の倦怠感や記憶障害(ブレインフォグ)など、日常生活に深刻な影響を与えることが知られていますが、発症メカニズムや寄与する要因については未解明の部分が多く、こうした症状の診断や予後予測に役立つ具体的な指標(バイオマーカー)はまだ確立されていません。

大塚教授は、「Long COVIDは多様な症状とその長期化によって、患者の生活の質を著しく低下させています。我々の研究が、臨床データと基礎研究の知見を融合し、病態を客観的に可視化することで、診断や治療の精度を向上させることに繋がれば」と意気込みを語ります。また、後遺症の重症度や予後との関連を導き出すことによって、診断アルゴリズムの構築や感染後慢性疲労の病態解明への道を開くことを目指しています。

今後、大塚教授の研究が進むことで、Long COVID患者の可視化や、より良い支援が実現することが期待されます。これは、感染症対策における新たな一歩であり、患者の生活の質を向上させるための重要な取り組みとなるでしょう。

本情報は、2026年5月22日に岡山大学から発表されました。詳細な研究の進展が今後注目されます。


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