株式会社あおい運輸がネパールから特定技能ドライバーを採用
横浜を本拠地とする株式会社あおい運輸が、ネパール出身の特定技能ドライバー4名の採用を決定しました。これは、同社と日本式交通教育を提供する株式会社アズスタッフがタッグを組んで行ったプロジェクトの一環です。2023年10月14日、同社の専務取締役矢﨑翔太がネパールの首都カトマンズに飛び、現地でのドライバー面接を実施しました。
面接には、ネパールの運転免許を持ち、日本語能力試験と技能評価試験をクリアした20代から30代の若者たちが参加しました。彼らは今後、日本で働くことを強く希望しています。面接では、運転経験や職務に対する熱意、そして日本で働くことへの意欲についてじっくりと話し合われました。
面接の流れは、まず候補者との対面でのインタビューを通じて、彼らのスキルや経験を確認。続いて質問タイムを設け、彼らの疑問に答えつつ、求める条件とのすり合わせを行いました。
その後、面接官が候補者と同乗し、運転適性を評価するための運転試験が行われます。この試験はネパールの教習所で、マイクロバスを使用して実施され、ギアチェンジや運転の安全確認方法など、各自の課題を洗い出す重要な機会となりました。矢﨑専務は「ネパールの方々は働く意欲が非常に高い。彼らに日本での運転がいかに重要かを理解してもらうことが課題だ」と語ります。
日本式交通教育の展開
株式会社アズスタッフが提供する日本式交通教育プログラムは、ネパールの教習指導員によって実施され、学科と実技の両方で40時間ずつ、合計80時間の教育が行われます。このプログラムは、日本で新たに運転免許を取得するために必要な学習時間と同等の内容です。
日本と同じ左側通行、右ハンドルの交通環境にあるネパールは、ドライバー教育に適した国であり、穏やかな国民性からも、多くのドライバー志望者が集まっています。
アズスタッフの谷口愛斗社長室長は、「日本のドライバー不足は今後さらに深刻化します。そのため、外国人ドライバーの質を保証し、徹底した教育を施すことが重要です」と述べました。
未来への期待
面接に参加したバジュラチャルヤ・スンダルさんは、「日本にいる妹に会いたい。日本で働くことで家族に仕送りをし、人々の生活を支えたい」と意欲を語ります。彼らの希望が実現すれば、日本とネパールの架け橋となり、両国間の人材交流がさらに進むことが期待されます。
株式会社あおい運輸が描く未来は、横浜を越え、ネパールの大地から日本の道を走るドライバーたちの姿へとつながっていくのです。これからも彼らの成長を見守りながら、あおい運輸の挑戦がどのように進化していくのか、注目が集まります。