ITコーディネータ協会、新たなDX支援資格「ITCアソシエイト」を創設
ITコーディネータ協会(東京都中央区、会長・野村真実)は、経済産業省と連携し、中小企業支援機関の従事者を主な対象とした新しい資格「ITCアソシエイト」を2025年4月から運用開始すると発表しました。この資格は、デジタルトランスフォーメーション(DX)推進のための支援を目的としており、中小企業が直面しているさまざまな課題に対処することが期待されています。
中小企業支援の現状と課題
近年、中小企業は原材料高や求人難といった厳しい経営環境に直面しています。このような状況下でも、生産性の向上やデジタル経営へのシフトは急務であり、経済産業省が発表した中小企業白書でもこの現状が指摘されています。この中で、支援機関のデジタル人材やノウハウの不足も取り上げられており、支援体制の強化が喫緊の課題だとされています。
経済産業省からは、支援機関向けに「DX支援ガイダンス」が発行され、デジタル化支援能力を高めるための取り組みが求められています。このような背景から、ITコーディネータ協会は「ITCアソシエイト」を設立し、支援機関のデジタル経営推進能力を底上げする意図があります。
ITコーディネータの資格の現状
ITコーディネータは、経済産業省が推進している資格で、既に20年以上にわたって中小企業のDX推進をサポートしていますが、現在までの資格取得者は約7,000人に留まっています。そのため、全国的に見ても依然として人材が不足しているのが実情です。ITコーディネータ資格は、取得に一定の難易度があり、多くの支援機関が取得するにはもはやハードルが高い状況です。
新たな「ITCアソシエイト」資格の導入
これらの課題を克服するために、ITコーディネータ協会は新たなエントリー資格「ITCアソシエイト」を創設しました。この資格は、ITコーディネータが担う基本的な支援プロセスを学ぶことを目的としており、より多くの支援機関に取得を促すことで、中小企業支援の裾野を広げることを目指しています。
特に2025年度には、取引先のDX推進や本業支援に注力する地域金融機関に対してこの資格の展開を計画しています。この取り組みを通じて、中小企業がデジタル化を推進し、生産性を高めていくための支援がより充実することが期待されています。
新資格「ITCアソシエイト」に関する詳細は
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