アール・ブリュット2025巡回展「既知との遭遇自伝的ブリコラージュの世界へようこそ」
今年2025年の9月27日、東京都渋谷公園通りギャラリーを皮切りに、アール・ブリュットの巡回展「既知との遭遇自伝的ブリコラージュの世界へようこそ!」がスタートします。この展覧会は、2025年12月21日までの渋谷会場を含め、羽村市と板橋区を巡回する3か所で開催される予定です。特に、アール・ブリュットは、広く美術教育を受けていないアーティストたちが自己表現を追求するアートスタイルとして注目されています。
展示内容の魅力
本展のテーマは「ブリコラージュ」。これは、創作や思考において身の回りのものを即興的に組み合わせる手法を指します。参加する6名の日本のアール・ブリュット作家が独自の視点で作り出した作品は、それぞれの人生や感情が色濃く反映されており、観客にとって新たな発見と感動を提供します。例えば、コピー機を使用して自己のポートレートを制作したり、雑誌のチラシを切り抜いて絵画を描いたりするような作品が見られ、普通の物に新たな意味を見出す機会を提供します。
会場デザイン
会場のデザインは、tamari architectsが手がけており、「既知との遭遇」をテーマに普段目にする街の風景を取り入れた展示什器が設置されています。これにより、訪れる人々は「あれ?これを知っているはずなのに、どう違って見えるの?」という新しい体験を得ることができるでしょう。
音声ガイドとイベント
俳優の瀬戸康史さんがナビゲーターとして参加する音声ガイドも注目ポイントです。彼がアート作品の背後にあるストーリーや魅力を語り、全会場で無料で利用可能です。また、分身ロボット「OriHime」と一緒に回る鑑賞ツアーや、視覚障害者向けの触図を使ったツアーなども企画されています。これらのイベントは多様な人々が参加できるよう工夫されており、作品を理解し共感するための貴重な機会となるでしょう。
出展作家について
- - 井口直人:自身のポートレートに日常のアイテムを取り入れた独特のフォトアートを制作。
- - 嶋 暎子:引退後に始めた切り絵やコラージュで、広告チラシを用いた高密度な作品が特徴。
- - 舛次 崇:厚みのある色彩を讃えた絵画で、日常品から美しさを発見。
- - 武田 拓:割り箸を素材にしたオブジェが有名で、廃棄物から生まれるアート。
- - 鶴川弘二:点が織りなす文字や音、感情を表現した独創的な作品。
- - 納田裕加:廃棄布を用いて、自作のオブジェ「のうだま」を制作。
各作家の独自の視点や技法が生み出す作品の数々は、訪れる人々に新しい視覚体験をもたらすでしょう。この展覧会を通じて、アートと人間の関係性についての見方を大きく変えるきっかけになるかもしれません。
開催概要
- - 第1会場:東京都渋谷公園通りギャラリー 2025年9月27日~12月21日
- - 第2会場:プリモホールゆとろぎ 2026年1月15日~1月25日
- - 第3会場:板橋区立成増アートギャラリー 2026年1月31日~2月9日
- - 入場料:無料
詳細は公式サイトをご覧ください:
公式サイト。皆さんのご来場をお待ちしています!