自然な対話を実現するAIエージェント型ボイスボット
モビルス株式会社が開発した新機能「AIエージェント型ボイスボット」が、SBIいきいき少額短期保険株式会社に導入されることが発表されました。これは、利用者一人ひとりに寄り添った自然な会話を提供し、満足度を向上させるための取り組みです。特にシニア世代のニーズに対応すべく設計されており、従来のボイスボットに比べ、顧客の話し方や状況に応じた柔軟な対話が可能になっています。
AIエージェント型ボイスボットの特徴
従来のボイスボットは、あらかじめ設定されたフローに従った定型的な対話が行われるため、顧客の意図に十分に応えられない場合がありました。これに対して、AIエージェント型ボイスボットは生成AIを活用しており、顧客の曖昧な問い合わせであっても、その意図を深く理解し、必要な情報を引き出すことができます。さらに、顧客が話すペースに寄り添い、ゆっくりとした話し方や言葉の詰まりにも対応できるため、ストレスの少ないコミュニケーションを実現しています。
SBIいきいき少短の導入背景
SBIいきいき少短では、主にシニア世代向けの保険商品を提供していますが、この世代はデジタル操作が苦手なため、特に電話での問い合わせにおいては、スムーズかつ丁寧な対応が求められます。これまでのボイスボットは、特に高齢者のお客さまにとって使いづらく、手続きを途中で終わらせる原因となることが多くありました。そのため、個別のニーズに応じた柔軟な対応を可能にする新たな技術の導入が急務でした。
実証実験と成果
2025年6月には、実際に1ヶ月間にわたり、このボイスボットの実証実験が行われ、その結果、ボイスボットによる受付完終了率が7割を超え、顧客の利便性を格段に向上させました。具体的には、音声確認を通じてのオペレーターによる折り返し確認が60%以上減少したとされています。これにより、企業側の業務負担も軽減されました。
今後の展開
SBIいきいき少短では、今回のボイスボットの導入を皮切りに、LINEを通じた問い合わせなど、さらなる顧客接点の拡充を計画しています。今後も生成AI技術を活用し、顧客体験をさらに向上させる取り組みを進めていく方針です。特にシニア世代に寄り添ったサービスは、今後ますます重要になるでしょう。
モビルスの使命
モビルスは、顧客のニーズに先回りしたCX(顧客体験)の設計を行い、企業価値向上を目指しています。今回のボイスボット導入もその一環として位置づけられており、コンタクトセンター業界のデジタルトランスフォーメーションを進めるための重要なステップとなります。
AIエージェント型ボイスボットの普及により、企業の対応力を強化し、顧客の利便性を高める方向での取り組みが期待されています。