増加する国内医療モール数とその経営戦略とは?
最近発表された「国内医療モール市場統計レポート vol.04」で、国内における医療モールの数が3,002軒を超え、増加傾向が続いていることが明らかになりました。このレポートを提供する株式会社マゼランメディカル(東京都品川区)は、医療モールの運営に関する詳細なデータを基に、市場の実態を分析しています。
医療モールとは?
「医療モール」という用語は、3つ以上の診療所が同一の建物もしくは近接した施設に集まる形態を指します。これにより、複数の専門医療サービスを一か所で受けることができ、患者にとって非常に便利な環境が整っています。特に、生活の利便性を重視するファミリー層に人気があります。
医療モール数の増加背景
2025年11月の調査によれば、医療モール数は前回2015年8月と比較して21件増加し、東京都が最も多い825軒を記録。一方で、神奈川県467軒、大阪府433軒と続き、主要都市圏に医療モールが集中していることが浮き彫りになっています。
この地域集中の背景には、都市部での医療ニーズの高まりや交通の利便性が挙げられます。実際、50%以上の医療モールが鉄道駅から徒歩5分圏内に立地しており、アクセスのしやすさが集患戦略において重要な要素となっていることが分かります。
一方で、地域格差も存在し、徳島や山形、鳥取、愛媛などの県では医療モールが存在しないケースも多く見受けられます。これにより、各地域の医療格差が鮮明になっています。
診療科目の実態
本レポートでは、医療モール内における主な診療科目として、内科(20.4%)、歯科(18.3%)、眼科(9.9%)が特に多いことが明らかになりました。これらは日常的な医療ニーズに対応する科目であり、特にファミリー層が通いやすい構成となるよう配慮されています。診療科目のベストな組み合わせとしては「眼科・歯科・内科」が最多であり、患者にとっての利便性が高まる要因となっています。
競争が激化する薬局運営市場
医療モール内での薬局運営も活発で、最も多くの店舗を展開しているのはマツキヨココカラグループです。127店舗を持ち、アイセイ薬局グループ(120店舗)、総合メディカルグループ(111店舗)と続きます。このような企業間競争が医療モール内のサービスや商品提供にどのように影響を与えるのか、今後の動向が注目されます。
今後の展望
マゼランメディカルは、医療モール市場の動向を分析する「医療モール市場動向ダッシュボード」の公開も予定しており、ユーザーが自分自身でエリアや条件を設定してデータを分析できるようになります。また、2026年1月には、将来推計人口や高齢化率のデータも追加され、その需要推計をもとにした情報が提供される予定です。
医療モールは、今後も成長が期待される市場であり、経営者やディシジョンメーカーにとっては、ますます注目される存在となるでしょう。多様化する医療ニーズに応えるための戦略やサービスの充実が求められています。
まとめ
国内で増え続ける医療モールは、日常生活における医療へのアクセスを一層容易にしています。地域格差の解消や水準向上のためには、さらに多くの取り組みが必要です。株式会社マゼランメディカルの今後のレポートやダッシュボード機能は、その一助となることを期待しています。