トリナ・ストレージの安全性向上に向けた取り組み
世界的なエネルギー貯蔵製品のプロバイダー、トリナ・ストレージは、その大型産業用蓄電池「Elementa 2」が相次いで国際的な安全認証を取得したことを発表しました。特に、TÜV SÜDによるIEC 62619認証やSGS通標によるNFPA 68およびNFPA 855の認証を得たことにより、本製品の安全性や信頼性が高く評価されています。
安全性とリスク耐性が評価された「Elementa 2」
IEC 62619は蓄電池に関する国際的な主要規格で、衝撃や温度、電気絶縁といった多様な観点から安全性を検証します。一方、NFPA 68とNFPA 855は爆発時の圧力緩和や設置基準に関する北米の厳しい基準を示すもので、特に高度な安全性が求められる市場で広く採用されています。これら認証を経て、「Elementa 2」が多様な運用ニーズに応える信頼性の高い蓄電システムであることが明確になりました。
研究開発と製品安全管理の強化
トリナ・ストレージは、コスト効率とともに安全性、性能の最適なバランスを求める研究開発を進めています。セル材料の安全性に加え、IP55/C5等級という高い防護設定を施した筐体の開発や、設計から製造、運用までを含む機能安全マネジメント体制を構築しています。この一貫した安全管理は国際認証取得における技術的な裏付けとなり、製品が複雑な環境下でも安定して稼働することを実証しています。
さらに、2024年には蓄電システムの安全信頼性に関するホワイトペーパーを発表し、火災シミュレーション試験などの検証結果も公開予定です。極限条件下での熱拡散抑制や応答制御がどのように機能するかを示し、業界内外からの信頼をより一層強固にする狙いがあります。
日本市場での評価と展開
特に注目すべきは、日本市場における「Elementa 2」の評価です。2024年12月には日本電気安全環境研究所(JET)の基準に基づく類焼試験をクリアし、海外ブランドとして初めて合格するという快挙を成し遂げました。これにより、火災や高温などの厳しい環境下でも、熱暴走のリスクをいかに低減できるかが証明されており、日本での導入・展開に向けた信頼性が高まっています。
2024年末時点で、「Elementa」シリーズの累計出荷量は10GWhを超え、納入実績は全大陸に広がっています。今後もトリナ・ストレージは、技術革新を基盤にし、品質と安全性を第一に考え、グローバルなパートナーシップを通じて蓄電業界の成長を推進し、持続可能なゼロカーボン社会の実現に寄与していくことを目指しています。
企業概要
トリナ・ストレージは、2015年からエネルギー貯蔵分野に進出し、2021年以降は独立した体制を確立。電池セルからシステム、ソリューションまでを手掛ける垂直統合型BESSソリューションプロバイダーとしての地位を築いています。また、世界中で100社以上のパートナーと協力し、完成プロジェクトは累計5GWhを超え、交渉中の案件は70GWh以上に及びます。
トリナ・ソーラー全体としては、170ヶ国以上で太陽光発電とスマートエネルギーソリューションを提供するグローバルリーダーとして、持続可能な世界の実現に向けた取り組みを進めています。これからも業界の最前線で活躍するトリナの動向に注目しましょう。