インフルエンサーマーケティングの信頼性調査の結果
一般社団法人クチコミマーケティング協会(WOMJ)は、最近行った「インフルエンサーマーケティングの信頼性」に関する意識調査の結果を発表しました。調査は全国の20代から30代の男女を対象に行われ、1,033人からの有効回答が得られました。この調査を通じて、インフルエンサーによる商品の紹介がどのように受け止められているのかを探ります。
調査結果の概要
インフルエンサーの認識
調査によると、関係タグ(#PRなど)付きの投稿について約36.4%が「単なる広告だ」と回答しています。この結果は、インフルエンサーの投稿が広告として認識されることが多いことを示しています。つまり、インフルエンサーマーケティングが生活者にとって「広告」の一部であると捉えられていることが明らかになりました。
信頼できない理由
さらに、インフルエンサーマーケティングへの不信感も見逃せません。「信頼できる人とできない人がいる」「自分の金儲けのためだ」「本心では良いと思っていないのに推奨する」といった意見も多く寄せられ、信頼のなさが浮き彫りになりました。具体的には、「信頼できる」という回答は36.1%、金儲けが目的だと考える人は24.0%に達しています。
信頼の要素
信頼感に影響を及ぼす要素として、以下の点が挙げられました:
- - 社会人としての常識やマナー(30.6%)
- - 商品・サービスの信頼性(30.2%)
- - 良いところと悪いところを説明すること(29.7%)
- - インフルエンサーの評判(28.4%)
これらの調査結果から、インフルエンサー自身の人間性や社会性が特に支配的であることがわかります。
信頼性を得るための努力
インフルエンサーマーケティングが効果的に機能するためには、企業はインフルエンサーに対し高い倫理観を求める必要があります。誠実性のない商品紹介や、社会人としての常識を欠いた行動は生活者から厳しい目で見られるでしょう。商品の魅力を正確に伝えるためには、両面の情報を提供することが必須です。
インフルエンサーの役割
インフルエンサーは、ただ商品を紹介するだけではなく、その信頼性を築く役割も担っています。彼らの姿勢や行動は、マーケティングの成否に直接関係します。したがって、インフルエンサーマーケティングを推進する際は、信頼できるインフルエンサーの選定が重要です。
今後の展望
この調査結果は、2025年3月28日(金)にWOMJ会員社向けの発表会でも詳しく解説される予定です。今後もWOMJは、クチコミマーケティングに関する調査や研究を進めていく方針です。これにより、消費者と企業との誠実なコミュニケーションの場を創出していくことが期待されます。
まとめ
インフルエンサーマーケティングの認知と信頼の問題は、今後の広告戦略において重要な要素となるでしょう。企業はしっかりとした基準を設け、インフルエンサーとの関係を築くことが求められます。信頼できる情報発信が、消費者との信頼関係を築く鍵となるのです。