若い世代が狙われる投資詐欺の実態
最近の調査によると、投資詐欺の被害にあったとする20代は、他の世代と比較して圧倒的に高い割合を示しています。特に、オンラインでの出会いを装った詐欺手口が増えており、マッチングアプリやSNSが主要な舞台となっています。今回は、若者を狙った投資詐欺の現状を見ていきましょう。
20代の被害率が圧倒的に高い
株式会社トレジャープロモートが実施した調査によると、20代の投資詐欺被害率は9.1%という驚くべき数字が示されています。この数値は、60代(3.1%)や70代(3.4%)と比較すると、約3倍に上ります。また、「遭遇率」という観点でも、20代は19.1%という結果が出ており、実に5人に1人が何らかの詐欺に遭遇している状況です。
この調査は2025年に行われたもので、若者がどれだけ投資詐欺に巻き込まれているか、特にマッチングアプリを通じての遭遇が際立っています。詐欺に遭遇した人の約半数が実際に被害を受けたというデータもあり、警戒が必要です。
増加する詐欺遭遇率
株の学校ドットコムの調査は年々行われており、若者の詐欺遭遇率は年々増加傾向にあります。2023年には13.5%だった遭遇率が、2025年には5.6ポイント増加しました。また、実際の被害者の割合も増加しており、2023年と比較して4.6ポイント増えています。これにより、20代がどれだけ投資詐欺に対処する必要があるかが一層浮き彫りになったと言えるでしょう。
オンラインのリスクとシニアの手法
若い世代が詐欺に遭遇する際、最も多い手段はマッチングアプリやSNSとなっています。具体的には、マッチングアプリや出会い系で知り合った人の紹介(35.6%)、インターネット広告から直接問い合わせた(30.4%)、SNSで知り合った人の紹介(26.7%)という結果が出ています。一方で、年配者、特に60代と70代の方々は電話営業による詐欺遭遇が増えており、6割を超えています。これにより、年代別で注意すべきポイントも異なることが分かります。
警戒すべき手口
投資詐欺の手口は多岐にわたりますが、特に注意が必要とされるのが「ロマンス詐欺」と呼ばれる出会いを装ったものです。若者たちは、心の隙間や憧れを利用されることが多く、オンライン上でのお金のやり取りが増えています。ネット広告やSNSを通じた情報の受け取りは、慎重さが求められます。
課題と今後の対策
若い世代への投資詐欺に対する啓発が急務とされています。特に、インターネットやマッチングアプリが普及している現在、オンラインでの慎重な行動が求められます。シニア世代との違いを理解し、それぞれの年代に応じた啓発活動を展開することで、より多くの人々を守れる社会にする必要があります。
株の学校ドットコムでは、引き続き投資教育を通じて、金融リテラシーの向上を目指しています。投資に関する基本的な知識を身につけることで、詐欺に巻き込まれるリスクを減少させることができるでしょう。今後も、調査と情報発信を積極的に行ってまいります。