アルペンが実現したシフト管理の革新
全国に411店舗を持ち、約1.8万人が働くアルペンは、従来のアナログなシフト管理を一新し、最新のデジタルツール「R-Shift」を導入しました。この改革により、店舗の稼働状況をリアルタイムで把握できるようになり、人員の過不足を迅速に判断できる体制が整いました。本記事では、R-Shift運営のメイン担当である竹松氏を始め、店舗運営を統括するマネージャー佐藤氏、採用領域を担う佐伯氏にインタビューし、この変革のプロセスや成功要因を探ります。
アルペンの背景と課題
R-Shift導入以前、アルペンは紙ベースのシフト提出や手書きの指示に依存していました。このため、現場の稼働状況や人員過不足の把握が困難で、シフト作成には毎月7〜8時間を要するとともに、ワークスケジュールの作成にも1日2〜3時間かかることが一般的でした。このような状況は、店舗の運営負担を増大させる要因となっていました。
この課題は同社の採用活動にも影響を及ぼしました。どの店舗が本当に人手不足なのか、どの職務にどれだけの人材が必要かを把握できないため、採用は現場からの打診に基づくものにとどまっていました。また、契約時間と実際の稼働状況の確認が難しく、非効率な業務運営が常態化していたのです。
取り組みのスタート:R-Shift導入の意義
アルペンがR-Shiftを導入した目的は何か。それは、単なるシフト作成の効率化だけではありませんでした。同社が抱えていた多業態・多店舗の特性から生じるシフト作成の不均一性を解消することが主な目的でした。特に、紙ベースの運用では、それぞれの店長の経験や習慣が反映され、現場全体のブレに繋がっていたのです。
R-Shiftは、そうしたばらつきを解消すべく、2022年春に導入されました。導入過程では、各店舗の特性を考慮し、複数のグループに分けた説明会を実施。デジタルツールに不安のある店舗には、丁寧なサポートが行われました。また、運用開始後も、利用状況に応じて個別のフォローを行い、店舗間のノウハウの共有にも注力しました。
取材にあたり、使いやすさや情報提供において、R-Shiftの「本部からのお知らせ機能」との関連性が非常に高いことを確認しました。正確な情報が適切なタイミングで現場に届く仕組みが出来上がっていました。
作業の計画と精度の向上
アルペンでは、各店舗の稼働計画においてワークスケジュールとシフトの精度を高めることを重視しました。「しっかりと納期を示すこと」や「ワークスケジュールは原則作業で埋め尽くすこと」を方針として掲げ、計画的に人員配置を行うための基盤を整えました。このアプローチにより、スタッフの得意分野や作業スキルをシステム上で把握し、適切な人材を適切な業務に配置できる体制ができました。
目に見える成果:採用活動の見直し
R-Shift導入後の最大の変化は、店舗の稼働実態をデータとして把握できるようになったことでした。その結果、シフト管理と採用戦略が明確に連動するようになりました。シフト作成にかかる時間は平均して3時間に短縮され、最も効率的な店舗では1時間で完了する場合もあります。
本部も各店舗の作業状況を簡潔に把握できるようになり、人員配置の決定が定量的に行えるため、採用は従来の直感的判断から根拠に基づくものに変化しました。スタッフにとっても、シフトの申請が容易になり、希望通りのシフトが通りやすくなったことで、働き方への満足度が向上しています。
今後の展望:持続可能な運用の確立
今後のアルペンは、R-Shiftを活用した高精度な運用改善を進める計画を立てています。自動作成の精度向上や、契約時間と稼働の乖離を見える化するなど、より高次の効率化を目指しています。また、使用人時の活用状況分析や人員配置の判断に役立つ仕組みを構築することも視野に入れています。
多業態・多店舗を効果的に運営するアルペンにとって、シフト管理と作業計画は非常に重要な職務です。3年以上にわたる取り組みを経て、現場運営と採用が連携する体制が整った今、次なる目標は「契約通りに働ける環境」を整えることです。
インタビュアーの感想
今回の取材では、拡張された視点から、アルペンの人事部門の方にも協力していただきました。「採用が完了した後も、契約と実際の働き方を合わせていきたい」という姿勢が非常に印象深かったです。採用から人員配置、店舗の充足率のモニタリングまで、現場のリアリティを考慮した改善が行われていることが、アルペンの特長だと感じました。
アルペンの取り組みは、店舗運営改善が採用にまで好影響を与える好例です。他の小売業界に向けても、確かな示唆を与えるものと言えるでしょう。
会社情報
アルペンが導入したR-Shiftは、シフト管理の効率化を図るためのデジタルツールです。詳細については、公式サイトをご覧ください。