推し活の楽しさと影響、若者の心の悩みを探る調査結果
近年、アイドル、俳優、アニメキャラクターなど、自分の「推し」を応援する「推し活」が社会に普及しています。この活動は多くの人々に日々の楽しみや生きがいをもたらしている一方で、様々なネガティブな影響も報告されています。株式会社フォーイットが実施した全国500人を対象としたアンケート調査によって、推し活に対する若者たちの心の悩みやデメリットが浮き彫りになりました。
アンケート調査の概要
この調査は、20代から60代の男女を対象に、「推し活によるネガティブな影響」について意見を募りました。最も多かったのが「お金を使いすぎてしまうこと」で、45.2%がこの回答を選びました。次いで「時間の使い方が偏ってしまう」が31.6%、「推しの活動停止や炎上で精神的に落ち込む」が15.6%と続きました。これらの結果は、推し活の「光と影」を浮き彫りにしています。
若者世代のメンタルへの影響
特に20代は推しの活動が停止したり炎上した際に、精神的に大きな影響を受ける傾向が強いことが分かりました。この年代は自己アイデンティティを確立する真っ最中であり、推しと自分を重ね合わせることが多いため、推しが困難な状況に置かれると自分も辛く感じやすいのです。さらにSNSの発展により、仲間やファンダム内のトラブルにも強く影響を受けがちです。
未婚者の支出の悩み
また、未婚と既婚の回答を比較すると、「お金を使いすぎてしまう」と答えた未婚者は50.4%と、高い割合を示しました。自由に使える可処分所得が大きいため、ライブやイベントへの参加、グッズ購入などに多くの出費をする方が多いようです。さらに、自由な時間を持つ未婚者は、推し活に積極的に参加しがちで、その結果、支出も増加する傾向にあります。
学生とパート層の課題
職業別に見ると、学生やパート・アルバイトの層では、特にお金を使いすぎるとの回答が多かったことが判明しました。収入に対する支出の割合が大きくなるため、「お金を使いすぎた」という意識が強くなるのかもしれません。逆に実家暮らしの学生の場合、趣味に多額を使う傾向があります。これは、自由な使い道が増えることから、支出が積み重なる原因となっているようです。
バランスの重要性
推し活はさまざまな楽しみを提供してくれますが、同時に体験するデメリットも無視できません。時には自分の生活や資産を見直し、バランスを保ちつつ、この活動を楽しむことが求められます。お金や時間、メンタル面でも余裕を持ち、自分のペースで「推し」との時間を楽しむことが、推し活を続けるための秘訣と言えるでしょう。
推し活を充実させるためには、楽しいだけでなく、精神面も大切にする必要があります。自己ケアを怠らず、持続可能な推し活ライフを心がけたいものです。