建設技能工不足の現状
2025-10-30 11:04:23

近畿エリアの建設技能工不足、2030年には5万人に達する見通し

近畿エリアの建設技能工不足、2030年に5万人の見通し



最近、ヒューマンリソシア株式会社から発表された調査結果により、近畿地方における建設技能工の不足が深刻化していることが分かりました。調査では、2024年に発表予定の全国版データを基に、近畿エリア特有の人材需給ギャップが試算されました。

2030年には5万人、2040年には最大10.3万人の不足



この試算によると、近畿エリアの建設技能工は2030年までに5万人、2040年には最大10.3万人が不足する見込みです。一方、同地区の技術者については状況が異なります。技術者の不足は2033年頃には解消されるとのことですが、需給は依然として拮抗しており、かなりのリスクが潜んでいます。

【調査結果の要点】


  • - 建設技能工の数は急減し続けており、2030年の不足は5万人と推計。
  • - 技術者の供給は徐々に増加するものの、需給バランスが維持されることが難しい。
  • - 有効な対策が求められる中、労働市場における危機感が高まっています。

需要と供給 — 現在の見通し



近畿エリアにおける建設技術者の供給数は、2020年の7.2万人から2040年には9.1万人に達する見通しです。新卒者の増加が確認される中で、採用ができなければ供給数が思った以上に下振れすることも懸念されています。さらに、需要数は2020年の8.0万人から2040年には9.0万人に達すると見込まれています。そのため、2033年には需給ギャップが解消されるものの、2040年の供給余剰はわずか0.9%に過ぎないことが指摘されています。

技能工の需給は厳しい見通し



一方で、技能工の供給は2020年の32.7万人から年々減少し、2030年には29.9万人、2040年には27.0万人にまで減少するとされています。これは約17.5%の減少にあたります。しかし上昇する需要に対しては、2040年には37.3万人に達すると予測されています。このことから、近畿エリアは技能工の大幅な不足リスクにさらされるに違いありません。

課題と解決策



このような人材不足の背景には、単に人材供給数が減少しているだけでなく、業界全体の危機感が高まっていることも挙げられます。アンケート結果からは、約6割の企業が施工管理の人材不足の拡大を懸念し、約7割の企業が技能工不足の深刻化を予測しています。

そのため、企業としては採用活動の強化や待遇改善が必要不可欠となります。また、外国人労働者の積極的な採用や、デジタル化を進めることで生産性を向上させる取り組みも急務と考えられます。これにより、需要に対する供給の底上げを行うことが求められるでしょう。

結論



ヒューマンリソシアの調査結果からは近畿エリアにおける建設業の現状が浮き彫りになっています。技術者は2033年頃に供給過剰の状況が見込まれているものの、その状況を維持するためには様々な施策が必要です。特に、技能工に関しては深刻な人材不足が続くことが予想されており、業界全体での協力と取り組みが求められています。2024年のさらなるデータ発表を期待し、今後の状況を注視していく必要があります。


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